「コメの値上がりはトランプのせいか?」、シルクロードの中心で日本のコメ問題について聞かれた不意打ち。世界一周旅、新疆ウイグル滞在記

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「雲南みたいなところだね」と感想を言うと、「雲南人はもっとあっさりしているだろう。新疆人はみな親切で情熱的だ」。

海外旅行で出会う運転手は、ガイドブックや旅ブログには書いていないその土地のことを教えてくれる水先案内人だ。彼一人と話しただけで、この地域が異文化の結節点であることを肌で感じることができた。

ラクダでなく車に乗っていたけど、トルコ語もロシア語も中国語も話す彼は、シルクロードの交易者の一人なのだ。

「異邦人」を口ずさんでいると感じた視線

車を降りると目の前は国際大バザールの入り口。運転手が「メインゲートじゃない」と言っていたように、人はまばらだ。

入り口で荷物をX線に通し、ボディチェックを受けた。自由に出入りできない市場とはなかなかシュール。

バザールの入り口
バザールの入り口では検査を実施している。左手に警察官も立っている(写真:筆者撮影)

ゲートを通るとごっついタワーとモスクがそびえたっていた。中国なのにモスク。広がる青空に開放感を覚え、久保田早紀の「異邦人」を口ずさんでいると、警察官2人がじっとこっちを見ているのに気づいた。

シルクロードタワーとモスク
左手がシルクロードタワー、その右にあるのがモスク。午前10時過ぎ、人はまだ多くない(写真:筆者撮影)

モスクと警察官、そして異邦人の私。ここはシルクロードの中心なのか、それともディストピアの入り口なのか。この奥には何があるのだろう。

<後編に続きます>背後から近づくロボット犬、近代的なモール…新疆ウイグルの「観光都市」ウルムチ、《世界一周一人旅》の途中で6時間街歩き
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【この記事の写真】ウルムチの国際大バザールへ行ってみた(7枚)
浦上 早苗 経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員(コミュニケーションマネジメント)

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うらがみ さなえ / Sanae Uragami

福岡市出身、早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で教員。現在は経済分野を中心に執筆編集、海外企業の日本進出における情報発信の助言を手掛ける。近著に『崖っぷち母子 仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ』(大和書房)『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)。
X: https://twitter.com/sanadi37
公式サイト: https://uragami-sanae.jimdosite.com/

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