“20世紀最後の大型新人”shela「全盛期は作られた自分にもがいて…」当時の知られざる葛藤や一人息子への想いも明かす
この発案は功を奏し、shelaの“復活”を喜んだファンらがUSENへの放送リクエストや、ライブ開催に向けての取り組みを実施。その結果、22年ぶりのライブも実現した。「どれも2000年代の私にとっては考えられないことです」とshelaは言う。
「当時の私は、応援してくれている方がいるのだということを実感しきれず、“もう歌手として限界だ”とか、一人で涙をボロボロこぼす日が何度もありました。
でも、一度歌を諦めて北海道に帰って、SNSに並んだ温かいメッセージの数々を見たとき、“今後は、私を待ってくれている人がいるなら、どんなことでもやっていくしかないんだ”って心に決めたんです。落ち込んでいる私は、もうそこにはいない。そこからでした。本当に多くの方々が集まってくださり、奇跡が起こり始めたのは……」
長年にわたり“推されている”という感情が湧きづらかったshela。だが今の彼女は、自らの軌跡をかみ締めながら、ファン一人ひとりの顔が見えるようになった。
息子からの手作りプレゼントとさりげない気遣いに涙
そんな彼女は今、ファンやスタッフだけでなく、一人息子の存在にも大きく支えられているという。
YouTubeチャンネルを開設すると、フォロワー10万人を超えたら運営から“銀の盾”がもらえるが、shelaの息子は「きっとママはそんなにいかないから(笑)」と、段ボールでお手製の銀の盾を作成してプレゼント。

そのほか、彼女のCDを景品にしたクレーンゲームを作って遊ばせてくれたり、shelaの様子を察して静かに寄り添ったりもしてくれるようで、息子について話していたshelaは、「言葉でどうこうというのではなく、気取らない態度で私を案じ、楽しませてくれるんです」と涙目に。

──そう。彼女は一人ではない。ファンたちとも、物理的に離れていようと、なかなか会えるタイミングがなかろうと、皆とつながった心が、彼女を温かい毛布のようにくるんでいる。“全盛期”こそ20数年前だったのかもしれないが、今の彼女は、そのときの何倍、いや何十倍も心が満たされ、だからこそ、今なお大きな輝きを放っているのだろう。
→元オリコン1位歌手shela、≪22年ぶり奇跡の復活≫が示す、幸福な「推し活」と「推され活」の極意
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら