“20世紀最後の大型新人”shela「全盛期は作られた自分にもがいて…」当時の知られざる葛藤や一人息子への想いも明かす

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本人はメディアの前では“格好よくてクールなshela”を演じていたが、その一方、プライベートでは当時の同世代の子とまったく変わらない生活を好んだ。友達とプリクラを撮り、厚底の靴を履いて『渋谷109』の前を歩き、足がぐねっとなって転びそうになるなど、本当に“普通の少女”だったという。

そんなshelaは、カメラの前ではなかなか出せずにいた等身大の自分を、歌詞にしたためることにした。

2000年代のshela
2000年代のshela。明るい笑顔の裏で悩みも抱えていたが、歌詞を書くことで自分らしさを保っていた

“2人のshela”の存在にもがきながら、作詞に挑戦

「ある日、スタッフさんから“自分で歌詞を書いてみないか”と聞かれたんです。けれど、最初は断りました。当時は歌うことだけで精一杯だったからです。でも、“いや、待てよ”と。このままでは、私は作られた“shela”というもので終わってしまうのではないか。自分じゃない自分でい続けるのは、違うのではないか、と思い直したんです。

当時、私は趣味で日記を書いていました。内容は今日の出来事とか、うれしかった思い出のような他愛もないことですが、そこから日常の1ページや自分の本音、感じたことを切り取って歌詞にしたら、“作られていない”自分を見せられるかもしれない。

そう考えて筆を走らせたなかで生まれたのが、19歳のときに出したシングル「RED」に収録されている『19RED』です。自分自身も経験してきた恋愛の駆け引きや片思いの苦しさを、率直な言葉でつづりました」

『HEY!HEY!HEY!』(フジテレビ系)に出演したときもそうだった。実は彼女は本名で歌手活動をしたかったというが、ある日突然、プロデューサーから「明日からお前はshelaね」と一方的に告げられ、反発した過去がある。そこで番組では、「インチキプロデューサーなんですよ」とダウンタウンに当時の本音を赤裸々に語った。

そんなありのままのshelaの姿にダウンタウンも大爆笑。浜田雅功からも頭にツッコミを受け、「結構痛かったんですけど、当時“浜田さんにツッコまれると売れる”というジンクスがあったじゃないですか。だから、“やった!”とうれしかったですね」と懐かしそうに振り返る。

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