パスタやチャーハン、夜限定ラーメン・・・ローソンが今、下火状態にあるゴーストレストランを広げる理由、セブンはメロンパンなど出来たて商品を強化
競合と比べ、ローソンの最大の特徴ともいえるのが、「厨房」だ。
ローソンは2011年より新店や既存店改装時に厨房、つまり調理区画の設置を進めており、現在国内店舗の約7割で導入している。導入店舗では店内で炊飯したご飯に、揚げ物総菜や野菜を盛り付けた弁当類、「まちかど厨房」商品を販売している。

ローソンの厨房設置店は非設置店舗や他社店舗でもできるフライヤー使用、レンジ加熱などの「簡易調理」に加えて、盛り付けやトッピングなどの作業も行うことができる。ゴーストレストランはまちかど厨房同様、大手3チェーンでは唯一、店内に調理区画を持つローソンだからこそ可能なサービスだ。
先行導入した店舗では、ゴーストレストランだけで平均1日1万円ほど売り上げているという。全国のローソンの平均日販(1店舗当たり平均日商)が57.4万円であることを考えると、その効果は決して小さくない。町の飲食店が営業を終了してからが販売のピークで、コンビニの客数も落ちる夜間の需要が高い点も魅力の1つだ。
セブンも出来たて商品を強化中
デリバリーなど、新規事業の開発、運営を担うインキュベーションカンパニーのプレジデント、吉田泰治執行役員は、「今後は女性向けやヘルシー系、デザート系など(現状8つの)ブランド数を少なくとも12~13程度には増やしたい。ブランドや商品開発のスピードを上げていく」と話す。
ただ、競争環境は甘くない。同じ出来たてという文脈では、やはりセブンが急速に小型オーブンの設置を進めている。2026年2月までに8000店舗まで拡大し、店頭やデリバリーで焼きたてのメロンパンやピザを販売する。
今後、コンビニ市場における「出来たて商材」、そしてそれらをキーアイテムとするデリバリー領域での競争はますます激しさを増しそうだ。
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