「雑魚寝でしんどい」→「個室で快適に!」 いつの間にか大進化を遂げたフェリー。「ホテル並みの快適さなのにコスパ良好」な”実態”

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フェリーとそこまで値差がないうえに、「約11時間の運転」が、「ハンドルを握らないフェリー船内での休息時間」に化けるという事実は、あまりにも大きすぎる。小さな子どもの立場で考えても、高速道路の変わらない景色を眺めて後部座席で11時間じっとしているのと、フェリー船内で遊びまわっているのは、どちらが楽しいだろうか?

ほかの航路で見ても、関西からだと大分・別府・宮崎(さんふらわあ・宮崎カーフェリーなど)や、陸路移動できない茨城・大洗~北海道航路(さんふらわあ各航路)、意外なところでは関西~北四国(オレンジフェリー・ジャンボフェリーなど)は、フェリーとそこまで値差がない。

だからこそ、フェリーは夏休みの家族旅行・帰省などに利用される。

フェリーの難点「航路が少ない」「スマホ繋がらない」対策は?

さんふらわあ かむい
大洗港~苫小牧港を結ぶ「さんふらわあ かむい」(筆者撮影)
家用車・トラックなどのスペース
「さんふらわあ かむい」自家用車・トラックなどのスペース。新船内覧会で許可を得て撮影(筆者撮影)

ただし、フェリー移動でも気を付けるべき点がある。まず、「港へのアクセス」だ。だいたいの港は、少なくとも都心にはない。

関東だと長距離フェリーだとほとんどの船が茨城・大洗港に集中していて、クルマだと東京から100km少々、電車・バスを乗り継いでも3時間程度はかかる。「さんふらわあ」も東京・有明港発だと、房総半島を船で回り込む時間がかかりすぎて大洗港に発着地点を移した経緯があり、都心に発着できないのはやむを得ない。

近年は北関東道・圏央道などの開通で、東京都北部や埼玉・千葉からこの方面へのクルマのアクセスが、劇的に改善した。クルマで家族旅行に行かれる方なら、東京よりは大洗発着の方が使いやすいだろう。また大阪でも、中心部から数キロ離れた南港エリアに発着が集中しているが、こちらは関西・大阪万博へのアクセスが相当に便利だ。

また長距離航路の場合、ほとんど携帯電波が通じないため対策を取っておきたい。各社はWi-Fiなどがあっても不安定な場合も多く、子どもと一緒に見る動画はオフラインでも視聴可能な状態にしたり、絵本や漫画を持ち込むのも良いだろう。

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