最近よく見る《A2牛乳》は海外で先行普及 「おなかに優しい」理由は、特別な遺伝子を持つ乳牛から搾るため

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酪農を営む農家は廃業も多い。1965年には全国で40万戸近くあった酪農家は2024年には1万戸を割り込んだ(出所:中央酪農会議 農林水産省「畜産統計」)。

さまざまな乳業メーカーと取引するMMJの茂木社長はこんな一面を明かす。

「大手ではない中小の乳業メーカーにとってもA2牛乳は期待される存在なのです。例えば『北海道A2別海牛乳』を製造する近藤乳業(本社:神奈川県藤沢市)は、明治や雪印メグミルクのような大手ではありません。それでも小売りの店頭では存在感を高めてきました」(茂木氏)

A2牛乳
小売店の店頭に並ぶ「北海道A2別海牛乳」(筆者撮影)

学校の給食にも供給されている

「神奈川県内の学校給食に1日当たりA2牛乳7万本を供給している」と聞く。

牛乳はスーパーや量販店で「客寄せの目玉商品」として安売りされるケースも多く、消費者にとってはお得だが、生産者や流通業者にはメリットが少なかった。

さらなる普及には、例えば子育て世代への訴求もカギだろう。安全・安心基準が厳しい生協ルートを開拓する手もある。

食生活に欠かせない乳製品の中で、A2牛乳は希望の星となるのか。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

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