遊びながらもキャリアアップと年収アップに励んでいた聖子さん。30代になると心境に変化が起き始める。「結婚は我慢の連続」と言っていたはずの友だちが次々に結婚していき、社会人サークルを作らなければ飲み友だちに事欠くようになった。
「結婚よりもまずは恋愛のリハビリをしなくては、と思いました。私のことを好きだと言ってくれるDJ仲間と3カ月ほど付き合いましたが、すぐに連絡が取れなくなって……。8歳も年下だったので仕方ないと諦めました。でも、男の人を好きになる感情を思い出せたのはよかったです。付き合うのって楽しいことだなとも思いました」
この体験で恋愛スイッチが入った聖子さん。今度は2歳年上と付き合い始める。やはりDJ仲間のオシャレな男性である。しかし、また3カ月で別れた。
「今度は私から距離を置きました。彼は危ない薬に手を出しているようだったからです。2回連続でクズを引いてしまって、自分の周囲から彼氏を見つけるのはダメかもと思いました。35歳のときです」
マチアプで怒濤の攻勢
行動的な聖子さんは複数のマッチングアプリに登録。40人ほどと会い、そのうち5人とは交際したと明かす。しかし、誰とも長続きはしなかった。原因は、相手の年収・コミュニケーション能力・外見の総合力に満足できなかったことだ。
「ピンと来ない、という表現が一番しっくりきます。私とは釣り合わないと思ってしまいました」
しかし、自分と釣り合うと思えるカッコいい男性は誠実に向き合ってくれなかったり素行に問題があったりする。恋愛がしたいだけならばそれでもいいが、聖子さんにはまた新たな変化があった。結婚は実はいいものかもしれない、という心持ちになったのだ。
「37歳という年齢ではなく、今の会社に転職したことが大きかったのだと思います。私はトップ営業になったことはありませんが、トラブル処理などは得意です。自分なりの役割があるんだと自信がつきました。会社も潰れる心配はなくて経済的に安定しています。同僚にも既婚者が多い職場です。男性も奥さんや子どものことをフラットに話して、育休を取る人もいます」
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