スシローは「おぱんちゅうさぎ」コラボで客数25%増!回転ずし大手3社がハマる《オタク経済圏》の豊穣すぎる"沼"っぷり
コラボを行うことで、既存店の客数も増加している。
例えば、2023年に行った「おぱんちゅうさぎ」(11月29日〜12月25日)とのコラボレーションでは、2023年12月の既存店客数が前年同月比125.2%を実現した。前年同月に当たる2022年12月は新型コロナウイルスの第8波に襲われており、客数もコロナ禍前の水準に戻り切っていなかったとはいえ、集客の押し上げる効果があったのは確かだ。
スシローでは、今年に入ってからも毎月のようにコラボを実施しており、既存店の客数増に重要な役割を果たしている。『シナモンロール』とのコラボが行われた1月は前年同月比で104.3%、『モンスターハンター』とのコラボを行った2月は同102.0%、そして『ハイキュー!!』とのコラボを行った3月は同104.1%と、それぞれ好調な数字を記録した。

ほかにも並行してキャンペーンなどを実施しているため、アニメやゲームとのコラボ効果がすべてではない。ただ、2025年9月期上期の決算説明会でも『モンスターハンター』とのコラボ効果の大きさが語られるほど、施策として軽んじることができないものとなっている。
くら寿司は『ONE PIECE』や『名探偵コナン』とタッグ
スシローと同様、回転ずし業界のトップ3を形成する「くら寿司」や「はま寿司」もコラボを行っている。
くら寿司の場合、少し知名度の高いアニメなどとのコラボが多い。2024年9月6日から10月31日にはテレビアニメ『ONE PIECE』と、2025年4月18日から5月15日までは劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』とコラボを実施した。
実は、くら寿司の既存店の客数は前年同月比でマイナスが続く。そうした中でも4月は96.5%、5月は98.1%と持ち直しの兆しが見えてきている。ゴールデンウィークなどの影響もあるだろうが、そのタイミングで人気IPとコラボできたメリットは大きかったとみてよさそうだ。
はま寿司も人気IPとコラボしているが、特徴的なのはタッチパネルの音声で人気声優を起用している点だろう。有名声優ナレーションは、2017年12月7日から期間限定で開始した企画だ。現在は、花江夏樹さんをデフォルトにしながら「選べる!タッチパネル声優ナレーション!」というキャンペーンを行い、神谷浩史さんや井上喜久子さんといった知名度の高い声優を起用している。
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