中国発ラブブ「2027年にハローキティ超え」がおこがましすぎる理由。《狂乱相場崩壊?》“転売ヤー”の阿鼻叫喚
今年に入って越谷レイクタウン、成田空港に出店し、常設店舗数を2ケタに乗せた。POP MART日本版の公式サイトはアクセス過多で最近まで新商品の販売を中止しており、ファンの需要が相当大きいことがうかがえる。

ラブブはTHE MONSTERS(ザ・モンスターズ)シリーズのキャラクターだ。人気に火が付いたのは2024年、韓国のガールズグループBLACKPINKのタイ人メンバーであるリサがSNSで紹介したことがきっかけとされる。
東南アジアで始まったブームは間もなく欧米圏に広がり、5月にはサッカーの元イングランド代表デビッド・ベッカム氏がSNSで紹介した。
東南アジアや英米に比べると、日本は「ブームの入り口」といったところだが、最近だとタレントの矢田亜希子がインスタグラムにラブブとのツーショットをアップしていた。
Z世代女性が「大人買い」
ラブブを取り扱うPOP MARTは、中国では非常に有名な新興企業だ。2010年に創業し、2015年に取り扱いを始めた日本の玩具メーカーのアートトイ「Sonny Angel(ソニーエンジェル)」が爆売れしたことが、現在のビジネスモデルのヒントになった。

POP MARTは新進デザイナーを起用して自社IPを拡充するとともに、商品を中身の見えない箱(ブラインドボックス)に入れて発売し、ゲーム性を持たせた。
同じシリーズでも入手しやすい商品もあれば、「隠れアイテム」と呼ばれる珍しい商品もあり、隠れアイテムを引き当てるためにブラインドボックスを“大人買い”する人が続出した。
さらに不要な商品やレアアイテムを取引するセカンドマーケット、ファン同士が交流するコミュニティも整備し、商品のコレクション価値を高めた。
最初に大ヒットした自社IPは「MOLLY」。中国EC大手アリババが2019年11月に実施した「独身の日」セールで、200セットをわずか4秒で完売し大きな話題となった。その後も勢いは衰えず、2020年12月に香港市場に上場した。
POP MARTが上場前に公表した資料によると、商品の購入者の75%が女性で、32%が20代前半のいわゆる「Z世代」。また、月収8000~2万元(約16万~40万円)の高所得ユーザーが9割を占めていた。
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