学歴偏重社会では、子どもたちは常に「正解を当てること」や「平均より上に出ること」を強く求められます。このような環境下では、子どもたちの心に深刻な変化が生じてしまう可能性があります。
まず、失敗を極度に恐れる心が育ってしまいます。間違いを犯すことが悪いことだと刷り込まれた子どもたちは、新しいことに挑戦する勇気を失い、自分なりの意見を述べることさえためらうようになってしまいます。
創造性や独創性は、失敗を恐れない心から生まれるものです。しかし、常に正解を求められる環境では、これらの貴重な能力が育ちにくくなってしまうのです。
さらに問題なのは、たった1つの評価基準によって、子どもたちの順位をつけることです。時間割表を見ればわかる通り、小1から高3まで、基本的に子どもたちは学校で教科学習をし、テストされ、成績表が出され、入学試験によってさらにランク付けされていきます。ほとんど12年間を勉強と共に過ごします。
子どもたちはそれぞれ異なる得意分野や個性を持っているにもかかわらず、画一的な学力基準で測られることで、その子が本来持っている可能性や才能を見失ってしまう危険性があります。これは社会全体にとっても大きな損失と言えるでしょう。
「その子らしさ」を大切にする教育アプローチ
では、真の教育を行っていくためにはどうすればいいでしょうか。それは知識の一方的な詰め込みや受験テクニックの習得ではなく、「その子の長所をさらに伸ばすアプローチ(言われなくてもやってしまうこと、できてしまうこと)」に意識を向けることです。
具体的には、一人ひとりの子どもの興味関心や得意分野を見つけ出し、それを伸ばしていくアプローチが重要です。ある子は絵を描くことに情熱を感じるかもしれませんし、別の子は人とコミュニケーションを取ることに喜びを見出すかもしれません。
また、自然科学に興味を持つ子もいれば、文学や歴史に魅力を感じる子もいるでしょう。気づく力がある子や教えることが好きな子もいるかもしれません。
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