スターバックス、中国事業「売却検討」が明らかに 買い手候補に説明会、交渉成立は評価額次第か

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スターバックスの中国事業は高付加価値路線が客離れを招き苦戦を強いられている。写真は江蘇省蘇州市の店舗(同社ウェブサイトより)

アメリカのコーヒーチェーン大手のスターバックスが、中国事業の売却を検討していることが明らかになった。

財新が独自に入手した情報によれば、スターバックスの中国法人が事業の潜在的な買い手候補向けに(非公開の)説明会を開き、中国系投資ファンドの高領資本(ヒルハウス・キャピタル)、方源資本(ファウンテンベスト・キャピタル)、信宸資本(トラスター・キャピタル)を含む10社超の機関投資家が参加した。

「スターバックスが中国事業を売却する蓋然性が高まった」。説明会に参加した市場関係者の1人は、財新記者の取材に対してそうコメントした。一方、スターバックスは財新記者の問い合わせに「中国事業の完全な売却は検討していない」と回答した。

「50億ドルでも高すぎる」

実際に中国事業を売却する場合、買い手候補との交渉では事業価値をどう評価するかが焦点になりそうだ。

「現時点のスターバックスの時価総額をもとに、グローバル売上高に占める中国事業の比率を単純に掛けた金額では、評価額として高すぎる」。財新記者の取材に応じた複数の市場関係者は、異口同音にそう述べた。

6月23日時点のスターバックスの時価総額は1058億ドル(約15兆4580億円)に上る。中国事業はグローバル売上高の約9%を占めており、両者を掛けた金額は約95億ドル(約1兆3880億円)になる。

中国事業の評価額をめぐっては、以前あるメディアが50億ドル(約7305億円)という数字を報じた。しかし前出の市場関係者たちは、「50億ドルでも高すぎ、買い手を見つけるのは難しいだろう」との見方を示した。

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