住生活グループはリフォーム事業強化へ系列営業店を再編、15年度までに売り上げ倍増狙う
住生活グループ傘下のリクシルは22日、今後も成長の見込まれる既築住宅・マンションのリフォーム市場開拓に向け、傘下の系列営業チャネルの再編・強化策を発表した。
トステム、INAXのリフォームチェーンとしてFC展開している「ホームウェル」「LIFA」(加盟数410店)を、今年7月にそれぞれ「住まいプロ・ホームウェル」「住まいコンシェルLIFA」として再編する。また、トステム、INAX、サンウェーブ、TOEX(東洋エクステリア)それぞれで展開してきたリフォーム事業のボランタリーチェーン(VC、同9400店)を、4月に「LIXILリフォームネット」として統合する。いずれも地域密着でリノベーション、改装事業を手掛ける工務店、工事業者などの系列ネットワークの強化を狙ったもので、ブランドの統一、パッケージ型商品の提供やサービス内容を充実させることで他社との差別化を図る。
たとえば、再編後の「住まいコンシェル・LIFA」では、主に空間リフォームを考える顧客への提案力強化に力を入れる。「コンシェル提案システム」という独自のプランニングツールを構築し、iPadの端末を使って顧客とやりとりしながら、ライフスタイルや予算などに応じた間取りの提案を行う。
また、「住まいプロ・ホームウェル」では、より単価の高いリノベーションや全面改装を考える顧客開拓に照準を置き、過去に新築住宅の施工に携わった「OB顧客」の建て替え需要を掘り起こすとともに、1次取得者向けに割安な中古住宅のリフォーム提案なども行えるよう、新たに開発したパッケージ商品を提供する。
国内の新築住宅の着工件数はリーマンショック以後年間100万戸を割り込んでおり、今後も回復は見込みづらい。それに対し、5800万戸といわれる住宅ストックのリフォーム・リノベーションは今後の成長市場、というのが住宅関連業界共通の認識だ。ただ、家電量販店など異業種からの参入も増えており、競争は激化する方向にある。
リクシルでは、独自のブランドや商品力に加え、業界最大級の「建設のプロ」(大竹俊夫・リクシル営業カンパニー社長)からなる系列チャネルのネットワークを生かし、このリフォーム市場の掘り起こしに本腰を入れる構えだ。
現在、上記FC加盟店経由の売上高(外売工事高)は480億円。これを2015年度までに1000億円(加盟店数600)へ伸ばすのが目標。リクシルにとっては、FCやVCからの加盟金に加え、これら系列店への商材販売が収益源となる。
住生活グループの前11年3月期(10年度)のリフォーム事業売り上げは2500億円。「中計の最終年度(15年度)の国内の総売上高目標は2兆円で、現在のほぼ倍を狙っている。リフォーム事業も同様に倍増させたい」(同)という。
写真:iPadを使ってプレゼンする小島規和・THリフォーム推進部長
(勝木 奈美子 =東洋経済オンライン)
《東洋経済・最新業績予想》
(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益
連本2011.03 1,214,939 40,409 39,160 15,779
連本2012.03予 1,290,000 21,000 19,000 16,000
連本2013.03予 1,350,000 45,000 43,000 24,000
連中2011.09 604,846 1,179 -952 15,277
連中2012.09予 630,000 10,000 9,000 5,000
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1株益¥ 1株配¥
連本2011.03 55.5 40
連本2012.03予 55.0 40
連本2013.03予 82.5 40
連中2011.09 53.5 20
連中2012.09予 17.2 20
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