壮絶な不幸の連鎖を断ち切ったデミ・ムーア ≪毒親、レイプ…≫それでも「良い母親」であり続けた

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母には音楽業界関係の恋人ができ、その恋人のコネで、デミはエージェントを紹介してもらい、初めてテレビドラマの小さな役を得る。しかし、ジニーがダニーとベッドにいるところを恋人に目撃され、母娘は恋人の家を追い出される羽目になった。

懲りないジニーは、常に新たな男性を探していた。ひとりでいるより娘のデミと一緒にいると声がかかりやすいので、いつもデミを連れて飲みに出た(13歳の時から無免許で運転していたデミは、その頃はまだ飲んでいなかったので、運転手役も兼任した。後にデミ自身もアルコール依存症に苦しむことになるのだが)。

男たちに「姉妹ですか?」と聞かれ、「いえ、母娘なんですよ」と答えて、男たちから「まさか!信じられない!」と言われるのが、母は大好きだった。

母に売春をさせられた

そんなある時、母娘は、サンセット通りにあるレストランのオーナーと親しくなった。40代と思われる彼は、デミにランチをご馳走してくれたり、下校時に勝手に高級車で高校の前まで迎えに来てくれたりした。

ある日、デミがひとりで家に帰ると、その男性がなぜか家の中にいた。母はいない。助けを呼ぶすべもないまま、デミは彼にレイプされてしまった。それからまもなく、母がまた引っ越すと決めた時、その男性は車を出してくれたのだが、ふたりきりになると、デミに「母に500ドルで売春させられるって、どんな気持ち?」と聞いてきた。

そんなデミは、ひとまわり上の優しい恋人ができると、まだ高校生だったにもかかわらず、彼の家で一緒に住むことを決意。自分の学校での成績や進路に一度たりとも興味を示したことがなく、いつも自分のことしか考えていない母と、ついに決別を決意した。しかし、実際には、母が死ぬまで関係を断つことはできず、有名になってからも苦しめられ続けることになる。

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