壮絶な不幸の連鎖を断ち切ったデミ・ムーア ≪毒親、レイプ…≫それでも「良い母親」であり続けた
実の父と信じてきたダニーは、不倫好きで、ギャンブル好き。ダニーが不倫をするたびにジニーは「問題の根源」である相手女性から引き離すべく、引っ越した。ダニーは引っ越し先でまた次の相手を見つけるので、デミと弟モーガンは転校のくりかえし。
ギャンブルで借金を抱えた父は、マフィアから金を借りたこともある。常に自転車操業で、両親は、詐欺のようなことをしてはばれる前に家族を連れて引っ越し、逃げ切る生活をしていた。
両親とも、酒、ドラッグの依存症。ある時、酔っ払った状態でダニーが銃の手入れをしたところ弾丸が発射されてしまい、壁に穴があいてダニーが負傷したこともあった。子供がいるところでの行動とは到底信じられないが、それが子供時代のデミの日常だったのである。
酒とドラッグで酩酊状態になった両親は、外食中にも人目をはばからず喧嘩をしたり、別の客に喧嘩をふっかけたり、ウエイトレスを靴で殴ったりもした。
両親はそれぞれ不倫をしていた
喧嘩の理由はダニーの不倫が多かったが、ジニーも人のことは責められず、心理カウンセリングに通い始めたかと思うとカウンセラーと恋に落ち、デミとモーガンを連れて出ていったことがある。結局、ジニーはダニーの元に戻ったのだが、ジニーはそのカウンセラーのクレジットカードを盗み、不正に使用して、またもやトラブルに陥ったりもした。
ダニーと復縁し、南カリフォルニアで生活を始めると、ジニーは小さな会社のブックキーパーの仕事を始める。その会社のオーナーは異常なまでに優しく、ジニーにミンクのコートやキャデラックを買ってくれ、素敵な家を借りて家賃まで払ってくれた。いうまでもなく、ふたりは男女に関係にあり、ダニーもそれを知っていた。
そんなふうにくっついたり離れたりを繰り返した夫妻は、ついに離婚。ダニーは血がつながっているモーガンだけを引き取り(その段階で、デミはまだ、ダニーは自分と血のつながった父だと信じていた)、母とデミはふたり暮らしを始めた。

無料会員登録はこちら
ログインはこちら