万博でも話題の「空飛ぶクルマ」メーカー/政府が取り組む中国の本気度

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チェリーの「ランド・アンド・エアビークル」(筆者撮影)
チェリーの「ランド・アンド・エアビークル」(筆者撮影)
【写真】まずは見てみたい!中国メーカーの「空飛ぶクルマ」

中国の自動車メーカーが興味深いプロダクトを手がけている。大阪・関西万博でも、話題となった “空飛ぶクルマ”だ。

4月下旬から5月上旬にかけて開催されたオート上海2025(上海モーターショー)の会場を回って、いくつもの空飛ぶクルマが目についた。

空飛ぶクルマなんていうと、冗談プロダクトのようだ。ただし今回、ショー会場を回って見つけた空飛ぶクルマのブランドは、“冗談”ではなさそう。下記のように大手ばかりなのだ。

・ホンチ(紅旗)
・チェリー(奇瑞汽車)
・チャンガン(重慶長安汽車)
・シャオペン(小鵬)

ホンチは、中国でもっとも歴史ある自動車ブランドで、中国共産党の幹部が乗る車両を手がけてきた。チェリーとチャンガンは、ともに中国自動車メーカーのビッグ5に数えられる。

シャオペンは2014年に広州で創業したニューカマーだが、自動運転に関する高い技術を有しており、フォルクスワーゲンをはじめ、いくつもの企業から多額の投資を受けている。ニューヨーク証券取引所にも上場している。

どこが興味深いかというと、どのブランドも「Low-Altitude Flight」を掲げていること。高度1000m以下の低高度飛行に、「トランスポーテーションとインフラストラクチャーの未来がある」としているのだ。

シャオペンが提案する低高度飛行を前提とした将来のインフラの姿(写真:AeroHT)
シャオペンが提案する低高度飛行を前提とした将来のインフラの姿(写真:AeroHT)

ドローン型とeVTOL型

先の4つのブランドが手がける空飛ぶクルマ。傾向は2つに分かれていた。

ホンチとチェリーは、ドローンとクルマが合体したようなデザイン。4輪を持つ車体の上に、ドローンを思わせるアームが取り付けられ、その先にモーターとブレードがそなわる。

アームの長さを考えると車両のように走行するのは事実上、無理であろう(筆者撮影)
アームの長さを考えると車両のように走行するのは事実上、無理であろう(筆者撮影)

「ランド・アンド・エアビークル」と名づけられたチェリーの車両は、自動操縦もセリングポイント。すでに、50マイルの飛行テストを完了したという。

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