勝るのは「玉木首相への期待」か「玉木不倫党の悪名」か、与野党が入り乱れる"玉木争奪戦"の危うい実態
玉木氏自身の不倫問題とも共鳴する形で、週刊誌やSNSで「玉木不倫党」との揶揄が急拡大。永田町では「“玉木争奪戦”の実態の危うさ」を指摘する声も広がる。
当の玉木代表は大型連休入り直前の4月25日、福岡市内で西日本新聞の単独インタビューに応じ、次期参院選の福岡県選挙区(改選数3)で「必ず1議席を取る」と自信を示した。
そのうえで「トランプ関税」で混乱を極める国際情勢も踏まえて、「既存の与党・野党の枠組みは通用しなくなる。どういう新しい政治体制を作るのか、その中で国民民主党がどう指導的な役割を築けるかを考えていきたい」と言及。「大きな政界再編が必要。(そのために)より影響力のある重要な役割を果たしていきたい」と明言した。
そして、「首相を目指すか」との問いには、「公党の代表をしている以上、いつかこの国を率いていきたい思いは当然ある」と将来の玉木政権樹立への意欲もにじませた。参院選後にも想定される“政界大再編”をにらんで、自身と国民民主党がその動きの中核となるべく活動していく考えを表明した。
これに関連して、玉木代表は参院選後の連立政権入りの可能性について「選挙結果次第なので、今の段階で具体的なことは言えない。誰とやるかより、何を成し遂げるかだ」と強調。併せて「2大政党的な制度設計は無理で、複数の政党が協力しながら政権運営する『穏健な多党制』に移行せざるをえない」との認識を示した。
国民民主党の真価が問われる東京都選挙区
こうした自信の背景には、年明け以来の地方選挙における国民民主党の躍進ぶりがある。最近の全国各地の地方選では、国民民主党の公認候補のトップ当選が相次いでいる。
大型連休初日の4月26日に遊説先の鎌倉市内で記者団の取材に応じた玉木代表は、「神奈川でも確かな手応えを感じている。(一連の勝利を)参院選につなげていきたいし、つなげていける」と、さらなる党の躍進への手ごたえをアピールした。
神奈川県だけでなく、玉木代表が意欲と自信を隠さないのが、参院選地方区で最大の注目区となる東京都選挙区だ。同選挙区の改選定数は6議席だが、昨年の都知事選挙に出馬するため辞職した蓮舫前参院議員の補充も含めると、今回は7議席をめぐる戦いとなる。
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