「通勤時間が大幅に短縮」「渋滞もないし、景観も最高!」 東京都が密かに推進する「船通勤」、実際に乗って感じた“意外な魅力”

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日本橋行きの船が発着する「豊洲船着場」(江東区)は、東京メトロ有楽町線・ゆりかもめが発着する「豊洲駅」から徒歩500mほど西側にある。

豊洲~日本橋航路のルート(地理院地図に筆者加工)
豊洲船着場。ふだんは遊覧船が発着する(筆者撮影)

この一帯にあった石川島播磨重工(現在のIHI)の「東京第一工場」は2002年に閉鎖、跡地は「アーバンドック ららぽーと豊洲」などに変貌を遂げた。その一角に保存されているドック(船渠)跡が、数隻の小型船・遊覧船が発着できる桟橋となっているのだ。

豊洲を出た船は晴海運河を北上し、高層マンションを左手に眺めながら北上。すっかり造船所が消え去った「IHI」創業の地・石川島(佃)の北側で隅田川と合流する。

間もなく、日本で最初の「径間長100 m超え鉄橋」である永代橋にさしかかる。武骨な鋼板と無数のリベット接合が並ぶアーチ橋の下部を見上げることができるのも、“船通勤”ならではの楽しみだ。

船は首都高の高架下を流れる日本橋川へ入り、背の低い鎧橋・江戸橋に屋根がぶつからないように潜り抜け、日本橋船着場(中央区)に到着。その名の通り、明治44年(1911年)に完成した石積アーチ橋「日本橋」の南側たもと(滝の広場)に発着する。

すぐ近くには「日本橋三越本店」「コレド日本橋」、向こうには「東洋経済新報社本社ビル」などが立ち並び、東京メトロ東西線・銀座線、都営地下鉄浅草線の日本橋駅もそれぞれ近い。まさに「日本橋エリアのド真ん中」だ。

豊洲から日本橋のど真ん中まで、小型船「アーバンランチ」(違う船が運用に入る場合あり)で、たったの20分。重要文化財の橋やタワマン街などの絶景を堪能した上で、乗り換えが必要な地下鉄より早く到着できる船移動は、タイパ(タイムパフォーマンス)に優れている。

所要時間30分→5分!晴海⇔港区の最短航路【乗船記・晴海フラッグ~日の出】

お次は、晴海フラッグ~日の出の航路を体感してみよう。

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