1962年の都市計画道路の整備が急に動き出した謎 かろうじて復活した自然生態系に道路建設が迫る
市長の総合判断を市民に説明する会も予定されていたが、こちらも中止となった。今後、いつ、どのように、総合判断を出し直すのか。市民や関係者に説明し、意見を聞く、議論をする、専門家に話を聞くなどの段取りをどう進めるのか。「まだ決まっていない」(市都市計画課長)という。

東京都は道路建設に向けて検討を進めてきた
東京都は2016年に小金井3・4・11号線など2路線を「今後10年間に優先的に整備する」方針(第四次事業化計画)を示した後、歩を進めてきた。
翌2017~2019年に市民との意見交換会を3回、説明会を2回開催。2020年からは環境調査や道路構造の検討に着手。その結果を2024年11~12月にパネル展示し、市民からの質問にも応じるオープンハウスで示した。
小金井市の武蔵野公園を突っ切る3・4・11号線830mを建設するメリットは何なのか。都建設局道路建設部の中村直樹・計画課統括課長代理は3点を挙げた。
「小金井街道など幹線道路の渋滞緩和」「防災上の利点。大災害時、車いすや歩いて避難する人も急な坂や階段を避け、傾斜が緩い道路を使うことができる。緊急車両も通れる」「地域の狭い道路への車の流入の緩和」
道路構造については、橋梁方式が最適と絞り込んだ。「橋をかけて野川やはけの道をまたぐ橋梁案が、地面を掘り込む掘割案、地表から掘削する地下トンネル案に比べ、野川や地下水への影響を最小限に抑えることができる」という。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら