円安はなぜ起こる?為替はどうやって決まる?日々変動する「外国為替レート」の仕組みを徹底解説
したがって、投機の人々、いわゆる投機筋は「金利差」のカギを握る金融政策や物価動向に関する報道及び経済データには、ひときわ敏感になります。
投機筋の行動は速く、実際に決定的な報道が出るよりも「前に」動き出す傾向があります。平日24時間、稼働し続ける外国為替市場は、こうした思惑ベースの動きが主導する場面も非常に多いといえます。
なお、こうした話をしていくと、「では『実需』の動きは無視してよいのか」という声も聞こえてきそうですが、決してそうではありません。これについては別の機会に触れたいと思います。
投機筋と金利差の重要性
ここまでの内容をざっくりおさらいしておきましょう。
外国為替とは、常に2国間の通貨の交換レートであり、一方の通貨安ともう一方の通貨高は表裏一体です。
円安とは、他の通貨に対して相対的に円が安いことを示しています。ただ、その背景には、「他の国の通貨高」である場合と、「円に売られる要因がある」場合のどちらかが(あるいはどちらも)あり、「円安=円に積極的に売りが入っている」ということではない点には注意が必要です。
外国為替市場において、最も多く取引される通貨は米ドルであり、「基軸通貨」と呼ばれています。日本にとって、最もメジャーな外貨は「米ドル」ですが、これは日本だけでなくどこの国にとっても最重要通貨は「米ドル」なのです。
外国為替市場は基本的に「取引所取引」ではなく、主に「相対取引」であり、国をまたいでの銀行・顧客間の取引が可能なため、平日は24時間、為替レートが動きます。
為替レートの動きは端的に言えば「需給」で決まりますが、その需給を左右するのが「投機」であり、投機筋の思惑が影響する部分が非常に大きいです。
その投機筋が最も注目する要素の一つが「金利差」であり、それに関連する金融政策や物価に関連する報道及び経済データが、日々の為替の値動きに大きく影響しています。
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