"甘いもの食べてない"のに脂肪肝が進む人の盲点 →”無意識”に摂る「糖質」が脂肪肝を進ませる

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では、日々の食生活で「悪玉糖」の果糖ブドウ糖液糖を減らすにはどうすればいいのでしょう。

先にも述べたように、果糖ブドウ糖液糖はあまりにも多くの食品に入っているので、これをすべてカットしようとしたら、食べられるものがなくなってしまうかもしれません。ですから、全部をやめるというのではなく、減らしやすいところを減らすようにしていけばいいと思います。

いちばんのおすすめは「甘いドリンクをやめること」です。コーラやサイダー、スポーツドリンクなどの甘い飲み物には大量の果糖ブドウ糖液糖が使用されています。しかも、ドリンクの危険な点は飲もうと思えばいくらでも飲めてしまうところ。ジュースなどをゴクゴクッと一気にがぶ飲みするのは、とんでもない量の果糖を肝臓に流し込んでいるようなものだと思うべきでしょう。

だから、こうした甘いドリンクをやめれば、果糖ブドウ糖液糖の害を大きく減らすことにつながるのです。私の患者さんには、「甘いドリンクをやめて、飲み物を水とお茶とブラックコーヒーだけに限定したら、それだけで脂肪肝が治って肝機能の数値が大幅に改善した」という方が大勢いらっしゃいます。みなさんも、普段飲んでいる飲み物を見直して、果糖ブドウ糖液糖を減らすようにしてみてはいかがでしょう。

意識的にガードを上げて“悪玉糖”を減らす

また、甘いドリンクをやめる以外にも、「カップ麺と菓子パンは卒業する」「スナック菓子は小袋のものにする」「ケーキやプリン、ゼリーは週に1度のごほうびにする」「果糖ブドウ糖液糖入りの調味料を少なくする」「甘いタレはなるべく使わない」「買い物の際は食品ラベルを見て果糖ブドウ糖液糖が使われていないかどうかをチェックする」といったように、さまざまな工夫をして減らしていくといいのではないでしょうか。

とにかく果糖ブドウ糖液糖は何にでも入っているので、ノーガードのままでいたら、ごく普通の食生活をしていたとしてもいつの間にか摂取過剰になってしまいかねません。だから、意識的にガードを上げて注意していく必要があるのです。

ぜひみなさんも、日々の食生活を見直して、果糖ブドウ糖液糖を摂りすぎないための工夫を凝らしてみてください。そして、「悪玉糖」の害を減らすことによって、脂肪肝や肝機能悪化を防ぎ、肝臓を守っていくようにしましょう。

栗原 毅 栗原クリニック東京・日本橋医院長

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くりはら たけし / Takeshi Kurihara

医学博士。北里大学医学部卒業。慶應義塾大学大学院特任教授、東京女子医科大学教授を歴任。2008年、メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病の予防と治療を目的とした栗原クリニック東京・日本橋を開院。「血液サラサラ」の提唱者の1人でもある。主な著書・監修書に、『決定版!内臓脂肪を落とす名医のワザ』『ズボラでも中性脂肪・コレステロールは下げられる!』(ともに宝島社)、『栗原式 書いて下げる魔法の血圧手帳』(笠倉出版社)、『お茶のすごい健康長寿力 高血糖、高血圧、肥満、内臓脂肪から免疫力、認知症、不眠、イライラまで効く!』(主婦の友社)など多数
 

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