東武線の「六実と新鎌ケ谷」いったい何があるのか 昔ながらの駅舎と都心・成田空港直結の一大拠点

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「ほかの駅は橋上駅舎になっているところが多いのですが、六実駅はまだ味わいのある昔ながらの駅舎が残っています。実はアーバンパークラインの駅の中で、六実駅だけが松戸市にあるんです。といっても松戸市のいちばん東の端っこで、駅の東側を通る県道はもう鎌ケ谷市になります」(池澤副管区長)

この一帯の歴史を知った上で、六実駅前の風景を見る。西側、つまり松戸市側にだけ出入り口を持ち、駅舎の前には大きな広場。その周辺には古い商店などが並んでいる。

下町的というか、のどかというか、いくらか歴史のありそうな町並みだ。アーバンパークライン一帯が本格的にベッドタウンになったのは戦後になってから、だから、きっと六実駅周辺はその中でもちょっと古めの町なのだろう。

歴史が垣間見える町並み

そんな六実の町中を少し歩く。駅の周りの商店が集まるエリアを抜ければ、もうまったくの住宅地。六実駅近くの踏切を渡って駅舎のない東側に出てみると、市境に近いこちらも本質的には住宅地であることは変わらない。船取県道と名付けられた県道が南北に(つまりアーバンパークラインに沿って)通っていて、クルマ通りもなかなか多い。

六実駅の北側では、東から西へと走る鮮魚(なま)街道と交差する。銚子で獲れたお魚を利根川の布佐で陸揚げして陸路をたどり、松戸からは江戸川舟運で、2日かけて日本橋の河岸まで運ばれていたという。

そうしたことからつけられた名が、鮮魚街道なのだ。一見何もなさそうな住宅地の中にも、それなりに歴史が垣間見えるのが町歩きのおもしろいところである。

六実駅前の商店街
六実駅前の商店街。規模は小さいが、歴史のありそうな個人店が多い(撮影:鼠入昌史)
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