多様性時代の「5タイプ別」部下への対応術 ”年上の部下”や”外国人”をどう指導する? 外国人にはたった4つの言葉で「売上1.3倍」に

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“やりがい”を感じ取ってもらえるようなはたらきかけや配慮が大切であることは、アルバイトの方々と同様です。

「外国人」には「行動」に基づいた指示を出す

外国人の部下を指導するときに何より大切なのはコミュニケーションです。そんなのわかっていると読者のみなさんのなかには感じた方がいらっしゃるかもしれません。

では、その留意点は何だと思いますか?

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こんなふうに言うと驚かれるかもしれませんが、外国人とコミュニケーションをとるときのいちばんのポイントは、言葉に頼り過ぎないことです。

日本は基本的に同一言語によって成り立っている国だということもあり、言葉にはとても大きな力があると考えがちです。

一方、言語も、民族も、文化も、価値観も違う人同士が共存しているのが当たり前、という環境で育った人たちは、「言葉は伝わらないものだ」ということを前提に、「では、いかにしてコミュニケートするか」と考えています。

それから、私は仕事上いろいろな国の人々と接しますが、日本人と働く外国人からよく聞くのは、「日本人は表現が曖昧で、結局のところ私に何をしてほしいのか、わからないことが多い」という意見です。

さて、そうした背景をふまえたうえで、外国人の部下にどう接すればいいのでしょうか? その基本は、「行動」に基づいた指示をはっきりと出すことです。

こんなエピソードがあります。ある国に工場をつくった企業が、現地の言葉をまったく喋れない日本人を支社長として送り込んだのだそうです。

普通に考えれば、まずは言葉や文化を学び、現地の生活に溶け込んでから本格的に仕事を始めるという段階をふむと思うのですが、彼はいきなり仕事を開始しました。部下がした行動(仕事)に対する「イエス(それは正しい)」「ノー(間違っている)」と、「ほめる言葉」「禁止させる言葉」の4つだけを使って、現地の社員に仕事の指導を実施したところ、1年間で売り上げが1.3倍アップしたのです。

つまり仕事というのは、行動に着目するだけで成果が出るということです。

石田 淳 社団法人行動科学マネジメント研究所所長

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いしだ じゅん / Jun Ishida

株式会社ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼最高責任者
社団法人行動科学マネジメント研究所所長。(株)ウィルPMインターナショナル代表取締役社長兼最高責任者。アメリカ行動分析学会(ABAI)会員。日本行動分析学会会員。日本の行動科学(分析)マネジメントの第一人者。

アメリカのビジネス界で絶大な成果を上げる人間の行動を科学的に分析する行動分析学、行動心理学を学び、帰国後、日本人に適したものに独自の手法でアレンジし「行動科学マネジメント」として展開させる。

精神論とは一切関係なく、行動に焦点をあてた科学的で実用的なマネジメント手法は、短期間で8割の「できない人」を「できる人」に変えると企業経営者や現場のリーダー層から絶大な支持を集める。現在は、日本全国の人材育成、組織活性化に悩む企業のコンサルティングをはじめ、セミナーや社内研修なども行い、ビジネスだけでなく教育、スポーツの現場でも活躍している。日経BP「課長塾」の講師でもある。

主な著書に累計部数40万部のベストセラーとなった『教える技術』『〈チーム編〉教える技術』『マンガでよくわかる 教える技術』『マンガでよくわかる 教える技術2<チームリーダー編>』、大判の『〈図解〉教える技術』(すべて小社)ほか多数ある。趣味はマラソンとトライアスロン。

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