宇都宮LRT、「西側延伸」はクルマ社会を変えるか 2030年開業目標、大通りを「歩行者優先」空間に

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現在は終日、多数の系統が走っている路線バスも、ライトラインの延伸後は重複する大通り区間のバスを減らし、路線を再編する。桜通り十文字交差点を経由して宇都宮駅方面へ向かう大通り区間のバスを3割程度削減する方針だ。捻出したバスをほかの区間に振り分けることで郊外路線などの充実を図るという。

宇都宮 大通り バス
路線バスがひっきりなしに走る大通り(記者撮影)

事業費や需要予測は?

市は2025年中に、軌道を敷設するための手続きである「軌道運送高度化実施計画」を策定し、軌道事業の特許を国に申請する予定だ。東側の約14.6kmは、2016年に同計画の認定を受けて2023年に開業している。西側延伸区間の延長が約5kmであることを考えると、年内に同計画の認定を受け、順調に進めば2030年の開業は十分可能といえそうだ。

気になるのは事業費と需要予測だ。東側区間は、需要は予測を上回ったものの、事業費も当初計画よりふくらんだ。

2022年に市が公表した、西側延伸の「概算事業規模」は約400億円。さらに精度の高い事業費については、「基本的な設計など、関係機関と協議しながら検討を進めている」(LRT整備課)という。需要予測についても現在作業を進めており、「市民や議会に適宜お伝えしていきたい」という。いずれにせよ、年内には軌道運送高度化実施計画を策定する中で明らかになるだろう。

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