多摩モノレール「鉄道のない市に延伸」計画の今 箱根ケ崎までの「北側」2025年度に事業着手へ
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東京都内の鉄道新線計画というと、注目が集まりやすいのはやはり都心部。2024年11月には地下鉄南北線の品川延伸と有楽町線の豊洲―住吉間延伸が工事に着手し、2030年代半ばの開業を目指している。
そんな中、都心から離れたエリアにも着々と計画が進展している路線がある。多摩都市モノレールの北側の終点、上北台(東大和市)からJR八高線の箱根ケ崎駅付近(瑞穂町)まで約7kmの延伸だ。同区間は近く都市計画決定され、2025年度には工事に着手する見込み。2030年代半ばの開業に向け、本格的な「目に見える動き」が近づきつつある。
「鉄道の通らない市」の悲願
多摩都市モノレールの現在の路線は、多摩ニュータウンの中心である多摩センター(多摩市)からJR立川駅(立川市)に隣接する立川南・立川北を経て上北台までの約16km。1998年11月に上北台―立川北間、2000年1月に立川北―多摩センター間が開業した。
都心から西側へ延びる鉄道が主体の多摩地区では貴重な南北方向の路線で、小田急多摩線や京王電鉄の各線、西武拝島線、そして立川駅に乗り入れるJR各線と接続。1日平均13万2000人(2023年度)が利用する地域の重要な足だ。
モノレールのもともとの全体構想は約90kmにもおよぶ壮大なプランで、多摩センターから町田方面や八王子方面への延伸構想もある。その中で、最も進んでいるのが上北台から箱根ケ崎への延伸計画だ。
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