北大阪急行電鉄「箕面延伸」はこうして実現した 地元待望、大阪メトロ御堂筋線と一体直通運転

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広がる空の下に大らかな姿を構える箕面萱野駅。頭端式1面2線でホーム端の改札からはショッピングモールに直結。地上では交通広場の一部で整備が続く(写真:松本洋一)
鉄道ジャーナル社の協力を得て、『鉄道ジャーナル』2024年7月号「北大阪急行電鉄 地元待望の箕面延伸開業」を再構成した記事を掲載します。
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千里ニュータウンの足となった北急

北大阪急行電鉄は、大阪の地下鉄Osaka Metro御堂筋線終点江坂(吹田市)より先、千里ニュータウン方面の足となる南北線を運営する鉄道である。大阪市高速電気軌道(株)を正式社名とするOsaka Metroの前身は大阪市交通局だが、大阪市を脱した吹田・豊中市域の、それも開発途上だった地域に延ばすため阪急と大阪府が主要株主となる別会社となった。「北急」と呼ばれる。

開業は1970年2月24日。アジア初開催、過去最大規模で国の威信をかけたと言われるEXPO’70「日本万国博覧会」が千里丘陵で開かれた年である。当時は我孫子―新大阪間であった御堂筋線を万博会場アクセス路線とするため、新大阪―江坂(吹田市)間を市営地下鉄として、さらにそれと一体で北急の江坂―万国博中央口間を作った。万博は3月から9月の会期中に約6400万人が訪れた。

そして万博閉幕後、北急の路線は江坂―千里中央間に改められ、今度は計画人口15万人、約3万7000戸もの日本最初の大規模ニュータウンとして名を馳せた千里ニュータウンの足となる。

それから54年を経た今年、2024年3月23日、千里中央から箕面市域の箕面萱野まで延伸開業した。距離は2.5kmで、既存の江坂―千里中央間5.9kmと合わせて北急全線としては8.4kmとなった。新大阪から箕面萱野までは11.3km、18分、梅田からは14.8km、25分である。

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