多摩モノレール「鉄道のない市に延伸」計画の今 箱根ケ崎までの「北側」2025年度に事業着手へ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

都の都市計画素案によると、延伸する区間の軌道は原則的に新青梅街道の中央に建設。上北台駅を出ると軌道は西へ向けてカーブし同街道へ出て、JR八高線の箱根ケ崎駅方面へと向かう。駅がない部分の軌道は一部を除いて高さ17m、幅8mだ。

新たに設置する駅は7カ所。JR箱根ケ崎駅付近に設ける終点も含め、現時点では駅名は未定だ。上北台から1つ目の駅は東大和市と武蔵村山市の市境付近、2つ目から5つ目までの4駅は武蔵村山市内、6つ目と終点は瑞穂町内となる。終点の駅は、JR箱根ケ崎駅と駅前広場をはさんで向かい側に設ける計画だ。

多摩都市モノレール箱根ケ崎延伸ルート

 

駅の姿はどうなる?

駅は終点を除き、既存の多摩都市モノレールのほとんどの駅と同様、ホームの下に改札などのあるコンコース階を配した2層構造となる。一方、終点駅はホームとコンコースが同じ階にある行き止まり式の構造になる。これは、駅付近が米軍横田基地の航空制限がかかる区域であり、全体の高さを抑えるためだ。

ホームの形は、既存の駅は上下線それぞれにホームがある「相対式」だが、延伸区間はコスト縮減などの観点から上下線の間に1つのホームを配置する「島式」とする計画だ。これまでの駅は進行方向左側のドアが開いたが、延伸区間は右側のドアが開くことになる。

多摩都市モノレール 相対式駅
既存の駅は上下線にそれぞれホームがある相対式だ(記者撮影)

 

多摩都市モノレール 延伸区間の駅
延伸区間の駅は上下線の間にホームのある島式となる(画像:東京都)

建設費は総額約1290億円で、このうち約900億円が支柱や桁、駅舎などのインフラ部分、ほかが車両や券売機など運行・経営に必要な部分などとされている。開業予定は2030年代半ば。軌道を通すための新青梅街道の拡幅も含め、地域の姿を大きく変える一大プロジェクトだ。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事