多摩モノレール「鉄道のない市に延伸」計画の今 箱根ケ崎までの「北側」2025年度に事業着手へ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

上北台―箱根ケ崎間の延伸が着々と進む中、南側の終点である多摩センターから町田方面への延伸計画も動いている。

都と町田市などは2021年、同区間のルートについて4案の中から、小山田桜台団地や桜美林学園、サッカーJ1リーグFC町田ゼルビアの本拠地である町田GIONスタジアム付近などを通るルートを選定した。延長は約16kmで、多摩センター―町田間の最短経路ではなく、確実に需要の見込める拠点を経由する。実現に向けた課題は、軌道を通すための道路の整備だ。

多摩都市モノレール町田延伸
【写真】多摩センター駅付近で小田急多摩線の電車と交差するモノレール

「南側」の延伸構想は

多摩センターから八王子方面への延伸構想も、地元の八王子市が早期実現を訴えている。ルートは多摩センターから小田急多摩線の唐木田駅(多摩市)付近、京王相模原線の南大沢駅付近、JR横浜線の八王子みなみ野駅付近を経てJR八王子駅(いずれも八王子市)に至る約17km。市は2024年、延伸実現に向けて沿線のまちづくりなどを考える検討会議を設けた。

多摩センター駅 多摩都市モノレール
南側の終点、多摩センター駅。軌道が途切れているのがわかる(記者撮影)
【写真と図でもう一度】上北台―箱根ケ崎間の延伸ルートや上北台駅の現状、軌道が通る予定の新青梅街道、そして現在の地域の足である路線バスなど

現在運行中の区間が全線開業してから今年で25年。モノレールはそれまで多摩地区に乏しかった南北を結ぶ「タテ」の路線として、そして鉄道空白地帯だったエリアの足としてすっかり定着した。四半世紀を経てついに始まる延伸。2030年代半ばに開業すれば、再び多摩地区の交通網に大きな変化をもたらすことになるだろう。

この記事の画像を見る(21枚)
鉄道最前線の最新記事はX(旧ツイッター)でも配信中!フォローはこちらから
小佐野 景寿 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おさの かげとし / Kagetoshi Osano

1978年生まれ。地方紙記者を経て2013年に独立。「小佐野カゲトシ」のペンネームで国内の鉄道計画や海外の鉄道事情をテーマに取材・執筆。2015年11月から東洋経済新報社記者。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事