25%自動車関税の課題、「国内純度テスト」が不合理のスパイラルを生み出しかねない

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ここで重要なのは、ナバロ氏の国内純度テストが不合理な方向に向かうスパイラルを生み出しているということだ。

ホンダはカナダと米国の部品調達で高いスコアを獲得しているかもしれないが、GMと比較すると、ホンダの米国従業員数は3分の1程度だ。さらに、ブルームバーグがまとめた数値によると、利益の行き先である株主はGMの場合、84%が米国におり、ホンダは60%が日本にいる。しかし、それだけにとどまらない。自動車の製造は、結局のところ、ますます自動化が進んでいる。それなら、ロボットはどこから来るのかという疑問を投げかけるべきだろう。主に日本や欧州の企業だ。ここにも問題があるように思える。

世界が細分化する中で、製造能力の一部を国内に戻そうとする取り組みは、理にかなっているとも言える。しかし、すべてのナットやボルトを米国で製造することを保証する政策は、消費者の手が届かない価格設定を招くだろう。トランプ大統領がメーカーにコストを負担するよう強硬に迫ったと報じられたが、恐らくこれがその理由だと推測される。

トランプ政権の主張は時代遅れでもある。自動車の価値においては、先進運転支援機能のほか、最終的には完全な自動運転車やロボットタクシー(無人タクシー)などのソフトウエアやサービス関連の占める割合が上昇している。税関職員がソフトウエアまで検査するのだろうか。同様に、電動化は米国を含む世界中の自動車サプライチェーンへの投資に強力な追い風となっている。

しかし、トランプ政権はこうした傾向に敵対的な姿勢を示しており、補助金の廃止を検討している。代わりに、前世紀の内燃技術における自給自足のようなものを追求することに重点を置いているようだ。デトロイトの自動車メーカーが「米国らしい」新たな基準を満たすころには、それが何を意味するにせよ、急速に変化するグローバルな舞台からの後退が加速しているだろう。

(リアム・デニング氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。元銀行員で、ウォールストリート・ジャーナルのコラム「Heard on the Street」の編集に携わり、フィナンシャル・タイムズのコラム「Lex」を執筆していました。このコラムの内容は、必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)

著者:コラムニスト:Liam Denning

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