
高速道路の巡航時は、姿勢はフラットで、路面の凹凸はサスペンションシステムがよく吸収してくれて、いたって快適。電子制御ダンパーの働きで、カーブではスポーティなハンドリングが得られる一方、プレミアムサイズのクルマにふさわしい乗り心地のよさが堪能できた。静粛性も高い。
アウディにおける作りの質感は、1994年の初代A4やA8あたりから目に見えて向上し、ボディパネルの隙間なども“こんなに狭くてドアが閉まるのか”とか“工場でこの組み付け精度を維持できるのか”など、競合を驚かせるほどだった。それを当時は”アウディ・クオリティ”などと呼んだのを私は鮮烈に記憶している。
質感の高いインテリア

相変わらず室内の作りも、当時を彷彿させるものだ。質感がもっとも誤魔化しにくいとされる黒色の合成樹脂へのこだわりも健在。ドイツ人はとくに、黒色を質感の高さと結びつけているという。黒色内装は彼方の価値観とも関係あるのだろう。
加えて、新型のA5とS5は、デジタライゼーションも進めている。11.9インチの「バーチャルコクピットプラス」と14.5インチの「MMIタッチディスプレイ」、さらに助手席用に10.9インチの「MMIパセンジャーディスプレイ」(オプション)がダッシュボードにはめ込まれ、通信を使って、さまざまなアプリケーションを使うことができる。
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