駅のキオスクが「セブン」に替わる日は来るか 次々とコンビニに切り替わる駅売店が歩む道
どこから見てもセブン-イレブンの店舗なのだが、店頭にズラリと並んでいるのは箱詰めの「キットカット」。これが飛ぶように売れている。ほんの数分見ていただけで4~5人が買っていった。購入したのは、いずれも外国人だ。
このセブンの店舗は京浜急行・羽田空港国際線ターミナル店。東京モノレールの羽田空港国際線ビル駅にも近いため、多くの外国人客が土産物としてキットカットを購入する。
特に人気が高いのは「桜抹茶」「宇治抹茶」という抹茶味タイプ。「外国のお客様は抹茶の味がお好きなようです」と、同店を担当する京急ステーションコマース直営事業チームの遠山敦士氏は言う。富士山の形をしたユニークなパッケージが受けて、「ストロベリーチーズケーキ味」も人気があるそうだ。
化粧品も売れている。コーセーがセブン向けに開発した化粧品ブランド「雪肌粋」だ。これが中国人の間で大人気。「日本でしか買えないので、10個、20個とまとめ買いしていくお客様も多い」(遠山氏)。
土産ものから鉄道模型まで販売
この店舗は、通常のセブン店舗と比べて、売り場面積がやや狭い。しかも、通常の店では置かないお土産品も販売している。それでも、セブン-イレブンならでは品ぞろえを維持するため、さらに売れ筋品に絞って並べるなどの工夫をしているという。
同店を運営しているのは京急だ。よく見ると、セブン-イレブンのロゴの下に「STATION」と記されている。これが通常のセブン-イレブンとはちょっとだけ違うことを意味している。レジ前に京急の鉄道模型が売られているのも、同社のセブンならではだ。
京急は2009年にセブン-イレブン・ジャパンと業務提携を結び、駅構内の売店をセブン-イレブンに転換すると発表した。9月15日時点で35店舗が“セブン化”した。「当面は40店を目標に進めている」(京急)。
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