ですから、この問題がこれまで盤石だったドイツ経済にかなりの打撃になることだけは確かですが、その規模やマグニチュードはまさに「不透明」です。
第三の問題は、先日のカタルーニャ州議会選挙で独立支持派が過半数を握ったという事実です。
欧州全体で今の国の枠組みから独立しようという試みはスコットランドなどでそういう動きがありましたが、これだけ明確に独立の方向性が出てきたからには、その他の国にも影響を及ぼしかねません。カタルーニャのように歴史的にみると元々は違う国だった、というエリアは欧州にはたくさんあり、この動きが今後どういう波及の仕方をするのか、これもまさに不透明です。
3つのリスクが重なり、欧州危機を招く可能性
この3つの不透明なリスク 1)難民問題 2)フォルクスワーゲン 3)カタルーニャを筆頭とする独立問題が今になって多発的に急浮上してきたのが欧州というわけです。
1つだけ取ってもそれぞれかなり大きなリスクなのですが、これが同時に起きているために、これらが相互に「化学反応」を起こした時にどれだけの影響が出て、また規模はどの程度かなど、誰も経験のしたことのない事態ですから、まさに未知数。
市場はこういうリスクに対しては極めて脆弱だ、というのが過去の教訓だというお話を今回はしておきたいと思います。その意味では今回はギリシア危機どころではない、欧州危機を招く可能性がある、ということです。
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