パッテン卿、労働党新党首の政策を痛烈批判

「イギリス人は危険な夢想にはまっている」

英労働党のコービン新党首 (写真:Ben Pruchnie/Getty Images)

英国労働党の新党首の座をコービンが勝ち取った。こうした現象を見るにつけ、この世は矛盾に満ちていると思わずにはいられない。

近年、グローバリゼーションから抜け出そうとする人気取り的な政治反乱が、民主主義体制の先進諸国で数多く発生している。しかし、彼らが主張する「もう一つの道」など、おとぎ話でしかない。

ギリシャの急進左派連合からフランスの国民戦線まで、根拠のない主張と無批判な懐古主義とが作り出す仮想現実に欧州中の有権者が酔っている。こうした傾向は米国でも数年前から顕著となり、ティーパーティー運動の推進力となった。現在ではトランプらの共和党大統領候補が、米国を20世紀以前に戻すような公約をすることを可能にしている。

古臭い社会主義

そうしたおとぎ話的な人気取りの流れが、ついに英国に到達した。右派を見てみれば、欧州連合からの離脱と移民受け入れ反対を唱えるイギリス独立党が登場。党首ファラージは、英国版ベルルスコーニという表現がぴったりの人物だ。

英国の左派にも同様の愚かしさが伝染した。5月の総選挙で敗北した労働党ではミリバンド党首が辞任。後継者を決める選挙戦にひと夏が費やされた。議員生活を30年以上続けたコービンの売りは、その間の議決で自分の党に500回以上も反対票を投じたことだった。

彼が党首選に出馬できたのは、単に数人の国会議員が、労働党は議論を大切にする党だと示そうとしたからだ。しかし古臭い社会主義を熱心に説くコービンは、急速に支持者を増やした。

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