【SNSで見つけたイケメンがホストだった】営業時間外でもSNSに注力する現代のホストたち。売上の約2割を配信の「投げ銭」で稼ぐ者も
しかし2018年、ローランドのテレビ出演などでホストブームが再来し、ほすちるの知名度も徐々に伸びていく。2019年初頭にはすでに「YouTubeを観たファンが店舗に訪れる」人気ぶりで、なかには「18歳になったら絶対にほすちるに会いにいくと決めていて、親と一緒に来た」というファンもいたほどだ。
この頃から各ホストクラブで、YouTubeなどのSNSによる集客が始まった。いち早く事業化を進めた冬月グループは、公式ホームページによると、グループ全体で40以上のチャンネルを運用している。YouTubeの再生数が多い店舗やグループの知名度が上がり、結果的に集客と求人につながっている。
ローランドグループによるYouTubeも人気で、ローランド自身のチャンネルは2025年1月時点で登録者数144万人を誇る。そしてコロナ禍以降は、YouTubeのみならず、TikTokでのショート動画や配信などを含めたSNSを駆使した労働が一般化してきたのである。
売上の約2割を配信の「投げ銭」で稼ぐホストも
ホスト専用の配信アプリも誕生するなか、ホストが「配信」によって集客する手法が一般的になってきた。新人ホストの配信による集客はせいぜい数人に過ぎないが、そこでのコミュニケーションによって実際の来店につながることもある。
来店した初回で10分単位でさまざまなホストと話してLINEを交換するか、自宅でいろいろなホストのSNSを見回って自分好みのホストを見つけるか。どちらのほうがコスパがいいと感じるかは客によって違う。
人気ホストになれば、配信時に視聴者から金銭がもらえる「投げ銭」だけでかなりの金額になる。「ホストクラブの店舗外である配信の投げ銭は売上に入るのか」という議論もなされるなか、いくつかのグループは投げ銭での金額を店舗の売上として正式に計上するシステムを確立している。
ホストにとっては店を通すことでもらえる金額は少なくなるが、公式記録として残るため、投げ銭獲得への努力を厭わない。なかには、年間7億円以上の売上のうち約2割を投げ銭が占めるホストもいるほどだ。
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