「ホンダとポケモンがコラボ」バイクの技術を投入して見た目だけじゃなく動きまで再現した「ホンダコライドン」開発の意図

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ちなみに、この技術を搭載したバイクは、ホンダが2019年まで販売していた「NM4」(現在は生産終了)。745cc・2気筒エンジンを搭載し、近未来的なスタイルなどが当時話題となったモデルだ。今回の発表会にも現車が展示されていたが、ホンダライディングアシストのシステムは、一部をホンダコライドンへ移植。当面はリアルな「ポケモン」の動きを再現するために活用されるという。

今後の展望

横から見たホンダコライドン
横から見たホンダコライドン(筆者撮影)

以上がホンダコライドンの概要だ。ちなみに、これもプロジェクトチーム推進責任者の坂本氏によれば、このモビリティが走行可能なのは、今のところ「フラットな路面だけ」だ。前後のタイヤに加え、せっかく4本の足もあるのだが、「段差など凹凸のある路面の走行はできない」という。

理由は、「コライドンのフォルムを維持するため(坂本氏談)」。技術的には、例えば、凹凸に合わせ前後タイヤを上下に動くようにするなどで、段差の走行も可能だ。だが、あくまで今回のプロジェクトは「リアルな走りをするコライドンを作る」こと。段差や悪路走行などまで想定すると、フォルムを保てなくなるというのだ。

では、例えば、まったく別のコンセプトを持つ新しい2輪モビリティを作るという場合であればどうだろう。そのケースでは、コライドンのフォルムよりも、走行性能を重視した機能の選択も可能だから、段差などの走行もできるようだ。

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さらに、今後の可能性としては、自立走行技術にステアリング操作の制御やカメラなどのセンサー類も加えれば、「自動運転」の新しい2輪モビリティもできそうだ。その点に関し、坂本氏は「(自動運転の新しい2輪モビリティは)今の交通環境ではむずかしいでしょう。ただし、環境や法規などの課題が解消し、来るべき時代が来れば、実現は可能です。例えば、デリバリーやテーマパークのパフォーマンスなど、さまざまな用途に使える時代が来るかもしれませんね」と語る。

ともあれ、ホンダの先進2輪技術などを駆使することで、リアルな動きはもちろん、新しいモビリティとしても期待できそうなホンダコライドン。実際に、どんな動きやパフォーマンスを見せてくれるのかについては、お披露目時にまたレポートしてみたいので、乞うご期待だ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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