「この世が終わった」のを知らないのは日本だけだ 資本主義、民主主義が終わりバブルは崩壊する

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競馬である。

9日は弥生賞(G2、中山競馬場の芝コースで行われる2000メートルのレース。3歳クラシックレースの前哨戦の1つ)である。

かつては(20世紀のこと)弥生賞は、皐月賞直結の最重要レースで、1988年に出走したサッカーボーイは騎手のせいで取りこぼしたとされた。このときの鞍上だった内山正博騎手は無念の乗り替わりとなり、彼のその後の人生にも大きな影響を与えたレースになった。

しかし、河内洋騎手(当時、今年3月4日で調教師を定年で引退)に乗り替わっても、結局その年の日本ダービーは1番人気15着と大惨敗した。
サッカーボーイはマイル(1600メートル)路線に切り替え、秋の「マイルチャンピオンシップ」で2つ目のG1を取ったが、種牡馬になると、障害レースの大物や、長距離で活躍するステイヤーを多く出した。サラブレットの血と運命とは非常に複雑だ。

その後、クラシックを狙う競走馬はレース間隔を取るようになり、かつ日本ダービー重視となった。「皐月賞トライアルレース」は、「クラシックに出走する権利を得ていない馬が、大舞台に出るために何とかすがりつこうとするレース」となり、有力馬の出走が減ってきた。

ただし、それでも、たまには大物も参戦し勝ってきていることも事実だ。今の感覚では、このレースには見向きもしなそうな、あのディープインパクトも参戦、勝っている。だからこそ、弥生賞ディープインパクト記念、というレース名となっている。もっとも、彼の場合は、デビューが2歳の12月後半と遅かったため、ここしか、3歳クラシックへ乗るためのレースがなかったというほうが正確かもしれない。

弥生賞は大物感が漂う「あのブランド馬」の単勝勝負

さて、今年の大物候補は、2戦2勝のナグルファルであろうが、いまのところ先行馬のようなので、コースも向きそうな感じだ。2番人気が見込まれるミュージックマイルは良血だが、すでに2回負けているので、大物候補とは呼べないかもしれない。

もう1頭の2戦2勝馬のヴィンセンシオは、良血でもあり、2歳の8月デビューながら、ここを3戦目に選ぶという、ゆったりしたローテーションに大物感が漂う。生産はノーザンファーム、馬主もキャロットクラブで鞍上クリストフ・ルメール騎手とくれば、これこそがエリート中のエリート、ブランド馬ではある。もし人気が3~4番手なら、こちらを狙ってみたい。単勝。

※ 次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は3月15日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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