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「この世が終わった」のを知らないのは日本だけだ 資本主義、民主主義が終わりバブルは崩壊する

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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だが、今さら日本が愚かであるかどうかを議論している暇はない。すでに「パックスアメリカーナ」(アメリカにとって都合のいい平和)は決定的に終わり、覇権は衰退していたが、今回は決定的に自ら捨てて、終焉が宣言されたのだ。

いじめっ子になったアメリカは自ら「より不幸な状況」に

もはやアメリカは伝統的な孤立主義に戻るどころか、利己主義に陥ったのだ。余計なことにはかかわらない、世界に対して無責任というのではなく、窮地に陥っている弱者の弱みに付け込んで絞り上げる、自国が得をすることだけを考え、ほかの国の将来がどうなっても構わない、という誰からも尊敬されない愛嬌すらないいじめっ子に成り下がったのだ。

アメリカを道徳的に非難しても仕方がないが、超短期的には、いやトランプ大統領の気分だけは良くなるかもしれないが、この新しい世の中は、アメリカにとって、これまでよりも不幸な状況に取り囲まれることになる。そして、その道を自ら選び、加速させたのが、今回の事件なのである。

当然、ロシアや、ウラジーミル・プーチン大統領が大喜びしているというのは日本ですら報道されているし、だれでもわかる。しかし、ロシアは長期的には持続しない。プーチン大統領の個人の力の部分が大きいから、「プーチン後のロシア」は混乱する。

実際、ウクライナ侵攻で、優秀な人材はすでにロシア国外に流出してしまった。ロシアは「資源を持っている北朝鮮」程度に成り下がってしまう。そして、資源は長期的には価格は下落する。まさに領土の大きい北朝鮮になるであろう。したがって、次の世の中で、ロシアの存在感はない。

一方、中国は、現状、高度成長からのバブル、それからのバブル崩壊、中央と地方の政治経済構造の破綻、次のシステムへの移行への模索、というまさに日本の20世紀末の転換期と同様の様相を呈している。

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