高校に上がってからも、高校2年生の4月から1年間は、生徒会長を務めるほどどっぷり生徒会活動にはまった彼でしたが、勉強面では壁にぶつかり始めたそうです。
「中学までと同じやり方ではいい成績が取れなくなりました。中学3年生までは定期テストの前に時間をとって、効率よく知識を入れていたのですが、そうした付け焼き刃の勉強では、定期テストで点数が取れなくなってしまったのです。高校の勉強の基礎は中学校だと思うのですが、その基礎をおろそかにしてきたことが原因だと思います」
指定校推薦をもらったが、まさかの不合格
数学や理科など理系科目の理解が段々と追い付かなくなり、高校に上がってからは学年100人中で20番より下の成績を取ることもあったそうです。高校3年生に上がってからも、河合塾の全統模試ではずっと偏差値40台で、一度も50を超えることはありませんでした。
彼は父親が出た北里大学の医学部を第1志望にしていたものの、判定もEばかり。その一方で、彼は密かに、内申点のよさを生かして医学部の指定校推薦を狙っていたのです。
「医学部には、一般受験だけではなくて、指定校推薦でも入ることができます。内申点が良かったので、推薦がもらえるかもしれないと思い、10月に第1志望で北里大学医学部、第2志望で聖マリアンナ医科大学医学部をそれぞれ志望しました。内部生で1つしか推薦枠がなかった北里大学は落ちましたが、3人ほど推薦枠のあった聖マリアンナは、学校から推薦をもらえることが決まりました」
おそらく、多くの文系学部の指定校推薦は、ほぼ結果が決まっていて、面接を受けたら合格がすぐに決まるというイメージが強いでしょう。しかし、医学部の指定校推薦は、学校の推薦をもらえたからといって安心できないそうです。
当時の聖マリアンナ医科大学医学部は全国の進学校から約100人が指定校推薦を受験。この人数を11月後半に実施される1次試験の英語と、12月前半に実施される2次試験の面接と小論文で振るい落とし、最終的に合格者は約25人になっていたそうです。
1次試験の英語を突破した彼は、残り40人くらいまでには残ったものの、2次試験で残念ながら不合格になってしまいました。
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