"オレオレ"なんて言わない「特殊詐欺」の最新手口 「知っているかどうか」が大きな分岐点になる
手の込んだ詐欺芝居ですが、どんな手を使ってでも、お金をだまし取ろうとするのが特殊詐欺なのです。
この劇場型詐欺で2022年ごろから増えてきているのが、老人ホーム入居詐欺です。詐欺グループは、架空の入居権を譲ってほしい、名義を貸してほしいと、あなたに近づいてきます。手口は、次のような流れです。
①大手企業の社員を名乗る人物から電話がかかってきます。
「来年完成する予定の老人ホームの優先入居権が当たりました」
②①の人物から再び電話がかかってきます。
「もし優先入居権を使わないのであれば、入居したいという人がいるので名義を貸していただけませんか、もしくは入居権を譲っていただけませんか」
③ここで、相手の依頼を「いいですよ」と受け入れてしまうと、新たな人物が登場してきます。
「怪しげな人物」が次々と登場する展開に
例えば、弁護士。
「あなたが行ったことは、名義貸しという犯罪になります。入居費600万円をあなたが支払わないと逮捕されることになります」
例えば、警察官。
「入居権を譲ったり、名義を貸したりするのは犯罪です。示談金として1000万円用意していただければ、罪に問われることはありません」
例えば、金融機関の社員。
「申し込みはあなたの名義になっていますので、いったんあなたの口座から入居金100万円を振り込んでください。後日、返金します」
「あなたは入居権を持っています」
「権利を譲ってほしい」
「名義を貸してほしい」
見知らぬ人から、そんな話を持ちかけられたら、すべて詐欺だと思ってください。
もし、そんな話を持ちかけられたときは、いったん電話を切って、子どもや親しい人に相談しましょう。すぐに詐欺だとわかります。相談する相手が近くにいなければ、警察相談専用電話#9110やお住まいの消費生活センターに相談してください。

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら