梅宮アンナ「胸はもういらない」病を得て感じた事 「雷が落ちたような痛み」全摘後の壮絶なリアル

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これまでは、ファッションやエンターテインメントの仕事が中心だったが、最近では医療やがんに関する仕事の依頼も増えた。2月には日本産婦人科乳腺医学会にも招かれ、患者の立場で話す。

今後は「がん患者のアピアランス(外見)」の問題を解決するような仕事をしたいという。

「抗がん剤治療で髪の毛が抜けたとき、ウィッグを選ぼうとしても病院には、いかにも『かぶってます』という感じのものが多くて。よりリアルに見える人毛(じんもう)のウィッグを買いましたが、人毛イコール高い。

がんの治療はお金がかかるので、ほとんどの人が払えないです。治療法が増えてアフターケアが必要な時代に合っていないですよね 」(梅宮さん)

手ごろで気軽に手に取れる商品を

乳房を全摘出したときも、手術後すぐに使えるブラジャーを探すことに苦労した。

手術前に揃えたものは、傷口に当たると「雷が当たったかと思うほどの痛みが出た」という。梅宮さんは「値段が手ごろで、気軽に手に取れるような商品開発などのアドバイザーをしていきたい」と話す。

手術で乳房を全摘出すると、新しい乳房を作る再建手術を受ける人もいるが、梅宮さんは希望していないそうだ。「結婚前や子育て中でなく、もう50歳を過ぎているので、胸がどうとかよりも、今後の検査のためにおっぱいが邪魔になるって考えて」というのが、その理由だ。

「もういらないという感じですね。むしろ、反対側の乳房ががんになるリスクを負いたくなくて。少しでも長生きしたいという気持ちにもなりまして、反対側も取ってしまったほうがいいんじゃないかと」(梅宮さん)

梅宮さんは「自分の体験を話すことで、誰かの力になれたら」と、CancerXのイベントに登壇した。参加した乳がん患者の女性はトークショー終了後、「治療中は孤独と不安を感じますが、今日の話を聞いて前向きになれました。ウィッグやブラジャーのように、患者経験からわかることを、こういうイベントで話し合えたら」と話した。

イベントの様子。トークショーは1月25日に実施。CancerXについてはこちらをご覧ください(写真:CancerX提供)
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