激しい価格競争の長期化は、中国の自動車メーカーから容赦なく体力を奪っている。販売台数が少ない下位メーカーや資金力が限られる新興メーカーにとっては致命傷になりかねず、2025年は一部の淘汰は避けられないと見られている。
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「厳しいコストの制約から(異なるメーカーの)製品の同質化が進み、(特徴を打ち出しにくくなったことも)価格競争を助長している。クルマのスマート化の技術や、総合的な研究開発力、マーケティング力などが不足しているメーカーは、成長を維持できないだろう」
小鵬汽車の董事長(会長に相当)の何小鵬氏は、2024年末に送信した社内メールの中でそんな厳しい見方を示した。
量販価格帯にもADAS搭載
国有自動車大手の広州汽車集団傘下のEVメーカー、広汽埃安(アイオン)の肖勇・副総経理(副社長に相当)は、今後の自動車市場では単に価格を下げるだけでは競争力を保てず、「製品、価格、サービスの総合力が問われる」と考えている。
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広汽埃安は、先進運転支援システム(ADAS)の搭載を(高級車だけでなく)量販価格帯のクルマに広げることで、次の段階の競争を勝ち抜こうともくろむ。その第1弾として、2024年11月に発売した15万元(約316万円)クラスの新型セダン「AION RT」にADASを搭載した。
小鵬汽車も同様の戦略をとる。同社は2024年8月、競合他社に先駆けて15万元クラスのADAS搭載車「MONA M03」を投入済みだ。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は2月6日
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