10年前にエヌビディア株を買えた「最強の投資術」 "Win95の父"が説くメタトレンド分析の威力

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2017年、今度はGoogleが「Transformer」というモデルを開発し、のちのChatGPTなど生成AI技術の礎を築きます。これにより「AIが当たり前になる日が近い」というムードはさらに強まりました。

2018年には、NVIDIAが「HGX-2」という製品を発表するとともに、「この業界に強力で多用途なコンピューティングプラットフォームを提供する」と明言。NVIDIAがAI時代に向けて本気度のギアを上げた瞬間であり、この発表を見た私は NVIDIAに対する確信をさらに深め、株式を買い増しました。

この2018年ごろには、NVIDIAがAIで躍進するという情報は世界中で報じられ、もはや業界外の人でも「AI時代が来る!」というメタトレンドは肌で感じられる状況になっていきます。

「多くの人が見過ごしがちな公開情報」を拾おう

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私がNVIDIA株で得たパフォーマンスを見て「すごい先見性だ」と驚かれることもありますが、特別な予知能力があったわけではありません。

10年前から「AI時代が来る!その主役はNVIDIAだ!」と完璧に言い当てるのはほとんど不可能だったでしょう。しかし、今から6〜7年前には「AIはこれから確実に伸びる」というメタトレンドをつかむことは難しくなかったのです。

そして私がNVIDIAへの投資を決めたり、買い増したのは、業界動向やCEOの発言といった「公開されているものの、多くの人が見過ごしがちな情報」を丁寧に拾った結果にすぎません。

メタトレンド投資は、このようなアプローチを重ねることで「気づいたらメタトレンドに乗っていた」という状況を生み出します。目先のニュースや短期的な株価変動ではなく、じわじわと時代の流れが変わっていく大きなトレンドに注目したからこそ、私のNVIDIAへの投資はうまくハマったのです。

中島 聡 エンジニア、起業家、投資家

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なかじま さとし / Satoshi Nakajima

1960年生まれ。米国シアトル在住。早稲田大学大学院理工学研究科修了。米ワシントン大学でMBAを取得。早稲田大学大学院修了後、NTTの電気通信研究所に入社し、わずか1年で設立間もないマイクロソフト日本法人へ転職。3年後、米国本社へ移り、Windows 95、Windows98、Internet Explorer 3.0/4.0のチーフアーキテクトなどを務めた。現在は、シンギュラリティ・ソサエティ(2018年8月設立)代表理事としてAI時代をリードできる人材育成に取り組む。著書『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』(文響社)。

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