真のリュクスに浸る、「文化財」と過ごすリノベ宿 「時を超える美」にもてなされる極上のひととき

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切妻造りと鉄板葺の井出新宅は登録有形文化財で、この地の伝統建築のシンボルとして親しまれてきた。大規模修繕の時期を迎える中で、100年後もこの伝統建築を残そうと、2023年に文化財と現代アートを融合した文化財宿「岳麓翠苑」へと生まれ変わった。

岳麓翠苑の外観
岳麓翠苑/住所:山梨県南都留郡富士河口湖町船津20–1、電話:0555–72–2211、1泊1棟33万円(税込み、最大6人、出張シェフ代や食事代は別途)(写真:岳麓翠苑提供)

玄関を開けると左手に和室が3間続き、開放的な庭が広がる。

岳麓翠苑の和室
3間の和室と、その先に広がる庭園(写真:岳麓翠苑提供)

井出氏が代々所有する古美術品の数々も鑑賞できる。玄関には150年前の嫁入り駕籠(かご)が飾られ、奥座敷には豪華な唐紙、組子、透かし彫り、襖絵などが残されている。

岳麓翠苑の奥座敷
井出氏が代々受け継ぐ古美術品が残されている奥座敷(写真:岳麓翠苑提供)

リノベーションは、インテリアデザイナーの澤山乃莉子氏がプロデュースした。太い梁を生かし高く吹き抜けるリビング・ダイニングは鉄造形作家の上野玄起氏の照明など現代アートで彩り、ソファやいすには織物が盛んな富士吉田の業者が織ったグリーンのオリジナル生地を使用するなど、新旧が融合した新たな空間を作り出した。

岳麓翠苑のリビング
リビング。文化財と現代アートの調和した空間(リビング・ダイニング・キッチン・和室)は英国のインテリアデザイン誌『design et al』が開催するデザインアワードでグランプリを受賞(写真:岳麓翠苑提供)
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