真のリュクスに浸る、「文化財」と過ごすリノベ宿 「時を超える美」にもてなされる極上のひととき

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2024年末には、本館が国の重要文化財に指定された。「リノベ宿」「リノベカフェ」などという言葉が広まるよりずっと前から動態保存に努めてきた長楽館は、承継の思いがある歴史的建造物活用のパイオニアともいえる。

長楽館の外観
長楽館/住所:京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604、電話:075-561-0001、料金:2名1室2食付き12万5000円〜(税込み、別途宿泊税)(写真:長楽館提供)

館内に足を踏み入れれば、ヨーロッパの宮殿に迷い込んだような豪華な空間が広がる。エレガントなロココ様式の部屋から中国風の部屋、そして、宿泊者だけが見学できる書院造の茶室まであり、国や時代が異なる建築様式の館内を歩けば、時空を超えた旅をしているような感覚を覚えることだろう。

夕食はバカラのシャンデリアと漆喰の装飾で設えた豪華なネオクラシックの一室でいただく。京都や滋賀県でシェフがじきじきに買い付けた旬の食材のフレンチを楽しんでほしい。

夕食の部屋「ル シェーヌ」
夕食はネオクラシック様式の「ル シェーヌ」で(写真:長楽館提供)
長楽館のフレンチ
旬の食材を生かしたフレンチ(写真:長楽館提供)

重要文化財の本館に隣接する宿泊棟は、暖炉の薪の炎が揺らぐ落ち着いた客室で、まるで邸宅で暮らしているかのようだ。国の名勝である円山公園に面した部屋では、浴室からもその景色を一望することができ、開放感に浸れる。

長楽館の客室
邸宅のような客室(写真:長楽館提供)

滞在中は重要文化財内のレストラン、バー、カフェ、書斎などで過ごし、明治の日本を動かした要人となったような気分で贅沢な時間を楽しんではいかがだろうか。

高山の古きよき日本を堪能する「谷屋」

岐阜県北部の高山市には、飛騨の風土で紡がれた文化や日々の営みを体感できる宿がある。古きよき日本の風景が残る旧市街の、伝統的建造物保存地区の特定建造物「旧三輪家」をリノベーションした「谷屋」だ。国指定重要文化財「日下部民藝館」(日下部家住宅)に隣接し、谷屋の宿泊客は同館と自由に行き来ができる。

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