京阪本線「京都側のターミナル」三条駅の将来展望 地下鉄との乗換駅、地上の再開発が動き出す
現在の三条駅は地下1階が改札階、地下2階に2面4線のホームがある。地下鉄東西線の駅は「三条京阪」という名称で、改札外の地下通路で乗り換えができる。
地下鉄東西線は山科の手前、御陵(みささぎ)駅から京阪の京津線に乗り入れ、滋賀県大津市のびわ湖浜大津駅まで直通運転をしている。1997年の地下鉄開業までは京津三条から東山三条、蹴上(けあげ)、九条山、日ノ岡と京津線が地上を走っていた。京津線の三条駅の歴史は1912年、前身の京津電気軌道が三条大橋駅を開業させたことに始まる。
一方、京阪本線は1910年に天満橋―五条間で営業運転を開始した後、1915年10月27日に三条駅までが延伸開業した。
1949年に本線・京津線を統合した駅が竣工。1960年代には駅構内に「のれん街」「味のれん」が開業した。京阪本線と京津線を直通する電車が走る連絡線があったが、1969年に撤去されている。
かつて駅前は路線バスの一大拠点でもあったが、1981年の地下鉄烏丸線開業と北大路バスターミナルの開設などをきっかけに路線は分散された。
地上駅時代の思い出は?
出町柳から東福寺までの各駅を管轄する京都エリアの西山信明駅長は1983年入社。2歳から大阪の守口市で育ち、遠足も八幡さん(石清水八幡宮)や平安神宮などの京阪沿線だったといい、入社後は淀屋橋・天満橋の駅員を皮切りに乗務員、助役などを経験してきた。
地上駅の最後の日には三条発淀屋橋行きの「最終急行」の車掌を担当した。「その数分まえに発車する『最終特急』には花束贈呈などのセレモニーがあって『あ、ええなあ。ウチのほうが後から出るのに』とうらやましく眺めていました」と振り返る。
「ホームはマニアさんでごったがえしていまして。写真をバチバチ撮られ、車内放送も録音されていて『間違ごうたらえらいこっちゃな』と思いいながら乗務しました」
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