京阪本線「京都側のターミナル」三条駅の将来展望 地下鉄との乗換駅、地上の再開発が動き出す

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三条駅から鴨川を渡るとすぐ、先斗町や河原町、新京極などの繁華街があるが、南北2つの駅ビルが建っているが、祇園四条のように駅前はにぎやかとはいいがたい。

ただし、将来は大きく変わることが予想される。かつての地上駅の跡地は商業施設などを経て現在、市中心部にしては広すぎるほどの駐車場になっている。

京阪ホールディングスは2024年12月、三条駅周辺の再開発を本格的に始動すると発表した。京都市に提出した開発構想届などによると、ラグジュアリーなホテルや商業施設が入る地上6階、地下2階の複合施設を建設する。2029年頃の開業を目指すとの見方もある。

京阪三条南ビル 川端通
川端通と「京阪三条南ビル」。地上駅跡の駐車場を再開発する計画がある(記者撮影)
【写真】地上もやたらと広い三条駅の周辺。再開発が予定されている地上駅舎跡地の駐車場はいまどうなっている?

乗り換え拠点の本領発揮も

一見、関係がなさそうなJR東海道線の駅改良工事も、好影響を及ぼすかもしれない。JR西日本は2024年11月、2025年度にJR山科駅の改良工事に着手、2029年度の供用開始を目指すと発表した。

同駅北側に12両対応のホームを1面新設、関西空港と結ぶ特急「はるか」を同駅で折り返しできるようになるよう配線を変更する。現在はJR京都駅に発着するはるかを山科駅まで延伸することで、京都駅の混雑緩和を図る考えだ。

京阪京都エリアの西山駅長は「海外から来た方の忘れ物の問い合わせに、片言の英語のやり取りでみつけてあげると、小さな子供なら泣いて喜んでくれることがあります。京阪電車の『おもてなし』がよければ『日本はいい国やな』と思ってもらえます」と話す。

山科から三条までは地下鉄で9分。山科駅が京都の「東の玄関口」となり、三条駅周辺の再開発が進めば、乗り換え拠点の本領をこれまで以上に発揮することになりそうだ。

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橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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