節約の達人が「地元の信用金庫」あえて使う理由 年金は受給開始になったら即座にもらおう

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私は以前まだ年金受給開始年齢が60歳だった頃、60歳になると同時に、即座に受給を開始しました。今75歳ですから、すでに15年分、それは1円も使わずにすべて近所の信用金庫に貯金しておいてあります。そうするとその間、私は着々と働いてきちんと自分の働いたお金で生活できていますから、その信用金庫の貯金は、まるまる残っています。

こうして、ともかくちゃんと働いてお金を稼げる間は、年金には手を付けないでおけば、とても心強い老後資金になって溜っていきます。いずれにしても、何歳まで生きるか分からない以上、年金が受給できる年齢になったら、即座に貰ったほうがいいと私は思っています。

私は運用している政府を一切信用していませんから。年金はさっさと受け取って、すべては現金として手許に留保する、これが私のやりかたです。

支給された年金は地元の信用金庫へ

さて、支給された年金は一銭も使わず、地元の信用金庫に定期預金の形にして預けている、と申しました。なぜ銀行でなくて信用金庫かというと、信用金庫は地元でお金を回しているから、割合にお金の回り先が明白で、地元の商店や中小企業の資金として活用されます。それだけ世の為人の為という感じが、そこはかとなくするのです。

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そして、手続きなどをしに信用金庫に出向くと、心ばかりですが、袋菓子などをくれたりと、サービスもどこか人間的です。あまり待たされることもありません。

こうして、自分に収入があるうちは全額貯金しておけば、80歳くらいまでには相当な金額になるわけです。

で、いよいよもうリタイアだとなったら、その20年間くらい貯めた年金と老後に備えておいた銀行預金、あるいは郵便貯金などを少しずつ取り崩して暮せば95歳まで安泰で暮らせます。

地元の信用金庫は、だいたい住んでいるところから一番近い場所にあります。また、たとえば城南信用金庫のように、世のため人のためを標榜しているようなところもあるわけです。実際に行ってみた感じでは、やはり信用金庫のほうが親しみが持てて、銀行よりもずっと感じがいい。

こうして、65歳でなお生活可能な収入がある人は、受給を繰り下げるのではなく、その年金分を貯金に回す。そうすると着実に貯まっていく。それを投資に回そうなんて思わないことです。投資に回したとて、実際に儲けているのは投資会社で、出資者はそのほんのおこぼれをいただいているにすぎないのです。

いかに投資、NISAにすると何%の利回りがあるといっても、定期預金より多少ましというくらいなもの。元本が1億円くらいあればよいかもしれませんが、少額投資のチマチマした余得よりも、せいぜい節約して冗費を省く心がけのほうが上等確実です。

林 望 作家・書誌学者

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はやし のぞむ / Nozomu Hayashi

1949年東京生。作家・国文学者。慶應義塾大学文学部卒、同大学院博士課程単位取得満期退学(国文学専攻)。ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』(平凡社・文春文庫)で91年に日本エッセイスト・クラブ賞、『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(P.コーニツキと共著、ケンブリッジ大学出版)で92年に国際交流奨励賞、『林望のイギリス観察辞典』(平凡社)で93年に講談社エッセイ賞、『謹訳 源氏物語』全十巻(祥伝社)で2013年に毎日出版文化賞特別賞受賞。『謹訳 平家物語』全四巻、『謹訳 徒然草』(ともに祥伝社)他著書多数。

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