「中居氏とフジ」世界が厳しい目を向ける2つの点 日本国内の話題をなぜ各国が報じているのか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

2023年9月7日に行われたジャニーズ事務所の記者会見では、藤島ジュリー景子社長(当時)が「私が親族であっても(ジャニー氏に)物を申せなかったのが、弊社のいびつなところだったと思います」「もちろん反省しておりますが、当時は何もできなかった」などと語るシーンがありました。

当時、世間の人々はジュリー氏が性加害やメディアへの圧力を知りながら放置していたことを知って批判しましたが、「今回の中居さんと関係者との図式もそれに似ているのではないか」とみなされてもおかしくないように見えます。

また、中居さんの女性トラブルはダルトンの厳しい指摘やフランスなどでの報道がきっかけで事態が大きく動きましたが、これもジャニー喜多川氏のケースと似ていました。

ジャニー氏の性加害問題が採り上げられたきっかけは、イギリスの公共放送「BBC」のドキュメンタリー。「海外からの圧力を受ける形で事態が動き出す」というケースが繰り返されたことも、一連の流れとみなされても仕方がない感がありそうです。

“オールドメディア批判”が騒動に拍車

世界から懐疑的な目を向けられている2つ目の“厳しい流れ”は、“オールドメディア批判”。

このところ、主にテレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4媒体を旧来から存在する報道機関とみなし、「オールドメディア」と揶揄するネット記事が乱発され、SNSのコメントもにぎわうという状況が続いていました。

ただ4媒体には「オールドメディア」と揶揄されてしまう理由があり、中でもジャニーズ事務所への忖度や選挙にかかわる偏向報道などが疑問視されたのは記憶に新しいところ。特にテレビは事の大小を問わず、番組制作でのミス、社員の不祥事などがあるたびに、オールドメディアの象徴的な存在として批判を受けてきました。

また、国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会からも、ジャニー氏の騒動に関して「日本のメディアは何十年もの間、このような不祥事の隠蔽に関与してきた」と指摘されていました。

次ページいかにもオールドメディアの対応
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事