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始める前からコケた!英労働党政権の左派政策 古典的な所得再分配政策と脱炭素化が裏目に

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2024年7月の総選挙で大勝し、首相に就任した英労働党のキア・スターマー氏だが、早くも苦境に立たされている(写真:Bloomberg)

英国の景気が再び停滞している。例えば、2024年7〜9月期の実質GDP(国内総生産)の確定値は前期比横ばいと、速報値の同0.1%増から下方修正された。また10月の月次実質GDPは前月比0.1%減と、9月(同0.1%減)に続いてマイナスとなっている。

こうしたことから、2024年後半の英国経済はゼロ成長になったと考えられる。

欧州を中心にロシア、トルコ、新興国のマクロ経済、経済政策、政治情勢などについて調査・研究を行うエコノミストによるリポート

景気の停滞の理由の1つとされるのが、2024年7月に就任したキア・スターマー首相が率いる労働党政権による経済政策に対する不信感の高まりだ。

英国の経済政策不確実性指数(新聞記事のテキスト情報を用いて作成した不確実性指標)を確認すると、英国の不確実性は新政権が発足してから、2022年9月以来の水準まで急激に上昇している。

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