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労働法改正「週4日勤務制」目指すイギリス新政権 目的明確もスタグフレーション長期化を招くか

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9月22日に開催された英労働党大会の初日に挨拶したキア・スターマー首相(中央)とアンジェラ・レイナー副首相(右)(写真:Bloomberg)

7月に行われた英国の総選挙で歴史的な大勝を収め、14年ぶりとなる政権交代を実現した労働党。いわゆるスタグフレーション(景気停滞と物価高進の併存)の時代に、労働党が伝統的に重視する所得分配の経済運営を行うことは、供給が制約されている中で需要を刺激するため、かえって事態を長期化させることが経験的に知られている。

労働法改正と来年度予算案が試金石に

はたして、キア・スターマー首相が率いる労働党政権は、伝統的な所得分配を重視する「オールドレイバー」の道を歩むのか。それとも、経済成長にも配慮する「ニューレイバー」路線に向かうのか。その動向を占う試金石となるのが、10月予定の労働法の改正と、2025年度予算案の内容となる。

欧州を中心にロシア、トルコ、新興国のマクロ経済、経済政策、政治情勢などについて調査・研究を行うエコノミストによるリポート

労働法の改正では、労働者の権利の拡大が図られる見通しだ。具体的には、いわゆる週4勤務制の拡充が目玉だ。この政策は、自らを穏健な社会主義者と位置づけるアンジェラ・レイナー副首相の肝煎りの政策のようだ。従業員が雇用主に週4日勤務を要求できる権利が盛り込まれ、雇用主は原則としてこの要求を受け入れる必要がある。

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