有料会員限定

「戦費調達増税」に走るプーチン大統領の勝算 「インフレ課税」とリアルの増税が国民を圧迫

✎ 1〜 ✎ 34 ✎ 35 ✎ 36 ✎ 37
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
今年3月の選挙で5期目に突入したロシアのプーチン大統領。ウクライナ戦争の戦費獲得に向け増税に舵を切った(写真:Bloomberg)

ロシアの2025年の国防費が急増することが話題となっている。

9月30日、ロシア政府は議会に対して、2025年の予算案を提出した。うち国防費は前年比25%増となる13兆5000億ルーブル(1450億ドル、約21兆円)とされており、予算全体の約3割を占める。また名目GDP(国内総生産)の6.3%に相当し、国防費の水準は冷戦後で最高に達するもようである。

国防費は4年で2倍以上に急増

ロシアがウクライナに侵攻した2022年の国防費は5兆5000億ルーブルだったため、国防費は4年で倍以上に膨らんだ。この国防費に、国内の治安対策用などの国家安全保障費を加えると、金額は16兆7000億ルーブルとなり、予算全体の4割を占める。結果、2025年の歳出総額は前年比9%増の41兆5000億ルーブルになる見込みだ。

次ページインフレ課税で戦費を調達してきたロシア
関連記事
トピックボードAD